2倍ロング・1倍ショート・2倍ショートの3種ETFが登場
米資産運用会社「ProShares(プロシェアーズ)」が申請していた3つのXRP(リップル)先物ETF(上場投資信託)が、米証券取引委員会(SEC)からの暗黙の承認を受け、4月30日にローンチされる見通しとなった。27日、海外の暗号資産(仮想通貨)メディア「The Block(ザ・ブロック)」がこの動向を報じている。
プロシェアーズが展開予定のXRP先物ETFは、「UltraShort XRP ETF」、「Ultra XRP ETF」、「Short XRP ETF」の3種。これらはいずれもXRPを現物で保有するものではなく、XRPの先物価格に連動して価格追跡を行う仕組みとなっている。
1月17日、プロシェアーズはこれらXRP先物ETFの申請書類をSECに提出。さらに4月15日には、XRP先物ETFの効力発生日を4月30日に変更することを目的とした修正フォームを提出している。SECが審査期間中に正式な異議申し立てを行わなかったことから、XRP先物ETFのローンチが事実上承認された形だ。
メディアプロジェクト「Crypto In America(クリプトインアメリカ)」のジャーナリストであるエレノア・テレット氏は27日、「現物ETFとは異なり、先物ETFは一定期間内にSECからの異議がなければ自動的に発行される」と公式Xで投稿。今回の手続きの背景について説明した。
プロシェアーズのXRP先物ETFが予定通りローンチされれば、資産運用会社「Teucrium Investment Advisors LLC(テウクリウム)」が4月8日に提供開始したETFに続き、米国市場で展開される2番目以降のXRP先物ETFとなる。これによりXRPへの間接的なアクセス手段が拡大し、投資家からのさらなる資金流入が期待できる。
なお、XRPは執筆時点で前日比-0.67%で推移。日本時間7日に1.6ドル手前で価格が底を打った後、反発上昇を見せている。新たなXRP先物ETFの登場は、この回復基調にさらに勢いを与える可能性がある。

プロシェアーズによるXRP先物ETFのローンチは、仮想通貨市場の成熟化を象徴する出来事のひとつとなるだろう。伝統的な金融市場と仮想通貨市場の垣根がますます低くなりつつある今、仮想通貨投資家たちは新たな選択肢を手にし、その可能性に向けた大きな一歩を踏み出そうとしている。
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