6年ぶり高値、ETF申請やステーブルコイン承認期待が背景に
暗号資産(仮想通貨)XRPは2日、時価総額でステーブルコインUSDTを上回り、仮想通貨市場で第3位に浮上した。SEC(米証券取引委員会)との訴訟前以来の順位に復帰し、XRPの価格は6年ぶりに2ドルを突破した。

執筆時点で、XRPの時価総額は1,374億ドル(約20.6兆円)を記録し、USDT(約1,343億ドル)を上回った。24時間取引量は285億ドル(約4.3兆円)以上に達し、価格は過去24時間で4.1%上昇。主要な仮想通貨の中で最も高いパフォーマンスを記録している。
供給面では、総供給量が999.9億XRP、上限が1,000億XRPと安定しており、この供給構造が市場の信頼を支えている。

今回の価格高騰の背景には、以下の要因が挙げられる。
- 米国大統領選での規制緩和期待:トランプ氏の勝利により、仮想通貨規制の緩和が期待され、市場全体の上昇傾向が強まっている。
- SEC委員長ゲイリー・ゲンスラー氏の1月退任表明:約4年に及んだリップル社との法廷闘争が集結する見通し。
- XRP ETF申請:ビットワイズ、21シェアーズ、カナリーキャピタルグループの3社が米国でETF申請を進めている。
- リップル社の新ステーブルコイン「RLUSD」の承認期待:ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)で承認取得の最終段階に入っている。
- リップル社のクロスボーダー決済システムでのXRP利用拡大:機関投資家の参入拡大につながっている。
XRPは過去1ヶ月で300%上昇し、トップ10のアルトコインの中で最もパフォーマンスの高い資産となっている。仮想通貨メディア「Tech Kairos(テック・カイロス)」によると、アナリストのSarah Lee(サラ・リー)氏は、「XRPの2.15ドル(約323円)到達と1227.7億ドル(約18.4兆円)の時価総額は、XRPがトップクラスの仮想通貨であり続ける可能性を示す重要な成果だ」と評価している。

市場データでは、XRP建てと米ドル建ての未決済建玉を合算した先物ポジションが過去最高の20億枚を超え、約3,000億円規模に達していることが報告されている。
また、アナリストEgrag Crypto(エグラグ・クリプト)は、XRPが2017年の強気相場と同様のパターンを辿る可能性を指摘しており、今後約3,000円から4,050円のレンジで取引されると予想している。
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情報ソース:CoinGecko / テック・カイロス / エグラグ・クリプトX
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