ストラテジー、2033年末までに100万BTC保有か?ビットコイン価格は1.5億円に達する予測=バーンスタイン

ヤマダケイスケ
11 Min Read
画像はStrategy公式サイトより引用

バーンスタインアナリストが共有する3つのシナリオ

米国の大手資産運用企業「Bernstein(バーンスタイン)」のアナリストは、「Strategy(ストラテジー・旧マイクロストラテジー)」のビットコイン保有量が将来的に100万BTC(約873億ドル、約13兆円)に倍増する可能性があるとの予測を行ったことが明らかになった。海外メディアである「The Block(ザ・ブロック)」が26日に報じている。

強気シナリオが描くビットコイン高騰の未来

バーンスタインのアナリストは、強気・基本・弱気の3つのシナリオを提示し、その可能性と影響について予測した。最も楽観的な強気シナリオでは、ストラテジーのビットコイン保有量が2033年までに100万BTCに倍増するとしている。ビットコイン保有企業の情報サイト「Bitcoin Treasuries(ビットコイントレジャリーズ)」によると、同社は執筆時点で総供給量の約2.5%にあたる約50万BTC(約443億ドル、約6.6兆円)を保有している状況だ。

ストラテジーのビットコイン保有量倍増が実現する場合、ビットコイン価格は2025年末で20万ドル(約3,000万円)、2029年末までに50万ドル(約7,500万円)、2033年末までに100万ドル(約1.5億円)に到達するとアナリストは予測している。ただし、これまでのビットコインの動向を踏まえ、上記の期間で1年程度の弱気相場が断続的に発生する可能性も指摘している。

また、ストラテジーの負債は今後、現在の110億ドル(約1.6兆円)から約1,000億ドル(約15兆円)に拡大し、株式発行による収入は約840億ドル(約12兆円)に達するとアナリストは見ている。負債や資金調達を武器として、今後も同社がビットコイン取得をさらに加速させていく可能性が期待されている。

保有ビットコインの売却を迫られる可能性も

一方、基本シナリオでは、ストラテジーのビットコイン保有量は2033年末までに流通するビットコイン供給量の4%に達すると予測。同社の負債は約510億ドル(約7.6兆円)に達するとしている。強気シナリオに比べると慎重な見立てであるが、このシナリオにおいても同社がビットコイン市場で引き続き存在感を示していく可能性が高い。

しかし、悲観的な弱気シナリオでは、ストラテジーの保有量は流通供給量の約2.6%で停滞。2025年に20万ドルの価格ピークを迎えた後、長期的な弱気相場に苦しむ可能性があるとしている。この影響により、同社はアウト・オブ・ザ・マネー転換社債や優先株式の配当金返済のため、保有するビットコインを一部売却せざるを得なくなる可能性があると指摘した。

今後、ストラテジーが強気シナリオを実現するためには、市場での容易な資金調達や低金利での借入、そしてビットコイン市場の持続的な強気サイクルなどが不可欠となる。だだし、これらは市場動向に大きく左右される。バーンスタインアナリストによる予測シナリオはあくまで可能性の域を出ないため、投資家は今後も慎重なスタンスで市場と向き合っていく必要がありそうだ。

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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=150.25円)

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仮想通貨やBCGをメインに執筆活動を行うWebライター。2021年、ビットコインの大幅な値上がりに興味を持ち、仮想通貨の世界に参入。Binance、Bybitをメインに現物取引やステーキングサービスを活用し、資産運用を進めている。
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