ビットコイン
BTCは26日、8万6,000ドル付近から反発し、8万8,000ドル付近で陽線を確定した。そんな中、オンチェーン上からは、ややネガティブな動きが確認されている。
ステーブルコイン時価総額が急減
オンチェーン分析企業クリプトクオントのアナリストであるDarkfost氏は26日、自身のXにて「ステーブルコインの時価総額が急激に減少している」と指摘した。
オンチェーンデータによると、直近1週間だけでステーブルコインの総時価総額は1,620億ドル(約25兆円)から1,550億ドル(約24兆円)へと、約70億ドル(約1兆円)減少しているが、今回のサイクルにおいて、これほど急激な資金流出が発生するのは初めてだ。
その背景には、暗号資産市場が調整局面を続ける一方で、貴金属市場は上昇基調を維持し、株式市場も底堅く推移しているという状況がある。つまり、一部の投資家が暗号資産から資金を引き揚げ、よりパフォーマンスの良い市場へ再配分している可能性が高いのだ。
ERC-20ステーブルコインの時価総額減少は、市場の流動性縮小や投資家の購買力低下を示す弱気シグナルだ。さらに、この傾向はイーサリアム以外のチェーン上でも同様に観測されていることから、局所的な問題ではなく、市場全体の資金循環の変化である可能性が高い。
過去を振り返ると、2021年にもステーブルコイン供給が減少し、ビットコインが本格的な弱気相場へ移行する前兆となった。当時はTerra Luna崩壊の影響も重なっていたが、流動性縮小という構造的要因が相場転換を後押しした点は共通している。
「この状況が短期間で改善しなければ、単なる循環的な調整ではなく、より構造的な弱気フェーズへ移行するリスクが高まる」とDarkfost氏は投資家に注意を促した。
レバレッジ市場も縮小傾向
オンチェーンアナリストのOn-Chain Mind氏は27日、自身のXにて「ビットコイン市場で、レバレッジ資金の縮小が進行している」との見解を示した。
On-Chain Mind氏が注目したのは、「先物オープンインタレスト(建玉残高)」の60日変化率だ。
ビットコインETF上場以降、この指標は一貫して高値を切り下げ続けており、投機的ポジションが解消されつつあることが確認されている。これは同時に、短期トレーダーによる過剰なレバレッジ取引が抑制され、相場の熱気が冷却されつつあることを意味する。
通常、このようなレバレッジの解消局面は、短期的な下押し圧力を生みやすい一方で、過剰なリスクが整理される健全なプロセスでもある。つまり、市場は今「もう一段の調整に向かうのか」、それとも「投機マネーの縮小を吸収して新たな上昇トレンドへ移行するのか」という、重要な分岐点に差し掛かっていると言えそうだ。
今後は、オープンインタレストの回復スピードと、現物市場の資金流入がこの流れを反転させられるかどうかが、次のトレンドを左右するカギとなるだろう。
ビットコインは引き続き方向感のつかみにくい展開が続いており、オンチェーンデータからも市場心理は決して楽観視できない状況だ。今後も下値リスクへの警戒が必要な局面と言えるだろう。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=154.5円)
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