韓国の与党・共に民主党のデジタル資産タスクフォース(TF)が、実物連携資産(RWA)とステーブルコインを既存の金融法体系に組み込む「デジタル資産基本法」の統合案を策定したことが明らかになった。ソウル経済新聞が8日、統合案を独自入手して報じた。
RWAは信託義務化、ステーブルコインは「支払手段」として管理
統合案の柱は2つある。1つ目はRWAの取り扱いだ。第112条では、実物資産に連携したデジタル資産を発行する場合、資本市場法に基づく管理型信託に当該資産を預託することが義務づけられる。具体的な基準は大統領令で定めるとした。これまでグレーゾーンに置かれていたRWA発行を、制度の枠内に正式に取り込む意味を持つ。
RWAには、2026年1月に韓国で法制化されたトークン証券を包含する概念として、米国債や資産担保ローンなど多様な実物資産をブロックチェーン上のトークンとして発行するものが含まれる。
2つ目はステーブルコインの規律だ。第124条では、価値安定型デジタル資産が外国為替取引に使用される場合、外国為替取引法上の「支払手段」とみなすと規定した。これにより、取り扱い事業者は別途の登録なしに外為当局の管理対象に含まれる。一方で、財やサービスの対価として一定範囲内で支払う場合は外為申告義務を免除する例外条項も設けられた。
米国でも議論が続くステーブルコインの利息支払いについて、統合案は明確に禁止する方針を打ち出した。割引金・積立金など名称を問わず、発行者の負担で保有者に利息を支払うことを禁じている。
また、金融委員会がブロックチェーン間の相互運用性を確保するための技術標準を策定する条項も含まれた。異なるチェーン上でウォン建てステーブルコインが発行された場合に流動性が分散するリスクへの対応だ。公示体系も全面改編され、取引所ごとに分散していた公示をデジタル資産業協会中心の統合システムに一元化する。
ただし、立法スケジュールには不透明さが残る。民主党は当初2026年第1四半期中に法案を確定する方針だったが、当局と業界の意見対立や中東情勢の影響で議論が遅延している。6月の地方選挙を控え、上半期中の成立は困難との見方も出ている。
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