採算性の悪化でNFT関連事業をすべて終了
Solana(ソラナ)ブロックチェーン上で主にNFT関連サービスを提供してきた「Solsniper(ソルスナイパー)」は13日、同社のNFTマーケットプレイスを同日付けで閉鎖すると発表した。過去1年間、持続可能な運営ができなかったことを理由に挙げており、今後はミームコインの取引ツールなど、NFT関連以外のサービス開発に注力する方針のようだ。
ソルスナイパーは公式Xアカウントを通じて、「この3年半、ありがとうございました」と感謝を述べた上で、NFTマーケットプレイスの停止を宣言した。閉鎖に伴い、出品されているNFTは自動的にリストから削除され、入札も取り消される。入札や注文に関わる資金は、2025年6月13日午後12時(PST、日本時間14日午前5時)までにユーザーのウォレットに返金される予定で、ユーザー側で必要な手続きはないとしている。
2021年のNFTブームの最中にNFT分析ツールとして始まった同社は、モバイルアプリやNFTアグリゲーター、そして今回閉鎖するマーケットプレイスへと事業を拡大してきた。しかし、近年のNFT市場全体の低迷を受け、その流れに抗うことはできなかったようだ。
ソルスナイパーの創設者であるMaz氏は自身のXアカウントで、「会社として閉鎖するわけではなく、NFT関連の製品をすべて停止するだけだ」と補足。この1年で、Telegram(テレグラム)のトレーディングボットやWeb版の取引ターミナル、そして直近ではミームコイン向けのAI取引アシスタントなどをリリースしたことに触れ、企業としての開発は継続することを強調した。
NFTブームを追い風に成長したプロジェクトが、現在の市場トレンドに合わせて事業の軸足を移すことは決して珍しくない。ソルスナイパーの事業転換も、業界の変化を象徴する動きの一つと言えるだろう。
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