ミームコインブームと技術革新が牽引、SOLの価格上昇はこれから?
暗号資産(仮想通貨)データ分析プラットフォーム「Artemis Data(アルテミス・データ)」によると、Solana(ソラナ)ネットワークの週間アクティブアドレス数が3,054万件に達し、過去最高を更新した。これは、ソラナエコシステムの成長と活況を如実に示すものだ。
アルテミス・データによると、この数字は10月15日時点での記録で、過去7日間にソラナネットワーク上で少なくとも1回の取引を行ったユニークアドレスの数を示している。

今回の記録更新の背景には、以下の要因が挙げられる。
- ミームコインブームの波及効果:近年、シバイヌ(SHIB)を筆頭に、ミームコインが大人気だ。これまで仮想通貨に関心のなかった人たちも参入し、市場全体が活性化した。ソラナもこの波に乗り、新たなユーザーを獲得している。
- 技術革新:ソラナは、高速処理能力と低い手数料を特徴とする次世代ブロックチェーンとして注目されており、分散型金融(DeFi)やNFT分野での利用が拡大している。ソラナ上のDeFiプロトコルの総ロック値(TVL)も2023年に750%以上増加し、エコシステムの活性化に大きく貢献した。
- ファイアダンサーアップグレード:ソラナは2023年9月、ファイアダンサーと呼ばれるメジャーアップグレードを完了した。このアップグレードにより、ネットワークのスケーラビリティが大幅に向上し、将来的には100万TPS(1秒あたりのトランザクション処理数)を達成する可能性がある。
しかし、アクティブアドレス数の増加が、必ずしもネイティブトークンSOLの価格上昇に直結するとは限らない。
仮想通貨メディアの「ブレーブニューコイン」によると、ソラナのウォレットアドレスの多くがSOLを保有していないという。これは、多くのユーザーがSOL以外のトークンやNFTの取引に参加していることを示しており、エコシステムの多様性や持続可能性に疑問を投げかけている。
今後のSOLの価格動向は、以下のポイントに注目する必要がある。
- ファイアダンサーアップグレードの効果:アップグレードによるスケーラビリティ向上が、実際にDeFiやNFT分野での利用拡大に繋がるか。
- 機関投資家の動向:機関投資家によるSOLへの投資が増加するか。
- ミームコインブームの持続性:ミームコイン人気が一時的なブームで終わらず、今後も仮想通貨市場の活性化に貢献するか。
ソラナは、技術革新とミームコインブームという追い風を受けて、アクティブアドレス数を大きく伸ばしている。しかし、SOLの価格上昇には、さらなる実需の拡大と投機的な需要の増加が不可欠だ。今後の動向を注視していく必要がある。
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情報ソース:アルテミス・データ / ブレーブニューコイン