- リップル(XRP)の特徴と仕組みが初心者でも分かる
- リップル(XRP)の裁判状況、裁判の争点がわかる
- リップル(XRP)の将来性がわかる
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目次
リップル(XRP)とは
リップル(XRP)の概要
発行会社 | Ripple Inc. |
トークン | XRP |
価格(2023年5月) | ¥61 |
時価総額(2023年5月) | ¥3,193,664,972,519 |
時価総額ランキング(2023年5月) | 6位 |
発行上限 | 1,000億枚 |
コンセンサスアルゴリズム | PoC(Proof of Consensus) |
発行年 | 2012年 |
公式サイト | https://ripple.com/ |
まず初めにリップルという単語には以下のように3つの意味があるので、区別しながら読み進めるようお願いします。
- 仮想通貨としてのリップル(XRP)
- 会社としてのリップル(Ripple Inc.)
- 決済ネットワークとしてのリップル(RTXP)
(本記事ではアルファベットも記載して区別できるようにしております)
リップル(XRP)とはRipple Inc.が発行している仮想通貨で、決済ネットワークリップル(RTXP)のネイティブ通貨です。
リップル(XRP)は銀行などがリップルを2つの通貨をつなぐ橋渡し(ブリッジ)として利用することで、可能な限り低いコストで且つリアルタイムに取引の清算・決済を行うことを目的として開発されました。
このリップル(XRP)を理解してもらうために、この記事ではリップル(XRP)の特徴と課題について詳しく解説していくとともに、気になるリップル裁判の状況とリップル(XRP)の将来性について解説していきます。
リップル(XRP)の特徴
リップル(XRP)は他の仮想通貨と比較して、以下のような特徴があります.
リップル(XRP)の特徴
- 送金時間が早い
- 手数料が安い
- 分散型ではなく中央集権型
- 従来の金融システムと相性が良い
- マイニングが必要ない
詳しく解説していきます。
送金時間が早い
リップルは他の仮想通貨と比較して送金時間が早いです。以下の表で他の仮想通貨の送金時間と比較してみました。
仮想通貨名 | 送金時間 | 1秒あたりのトランザクション数 |
---|
ビットコイン(BTC) | 45分 | 16件 |
イーサリアム(ETH) | 4.49分 | 16件 |
ライトコイン(LTC) | 12分 | 56件 |
リップル(XRP) | 3.3秒 | 1,500件 |
引用元:https://ripple.com/insights/xrp-stacks-digital-assets/
表を見てわかるとおり、リップル(XRP)の送金時間は早いですね。また送金時間が早いだけでなく、1秒あたりのトランザクション数も多いことが分かります。
手数料が安い
リップル(XRP)は手数料も他の仮想通貨より安いです。以下の表で他の仮想通貨の手数料と比較してみました。
仮想通貨名 | 手数料($1=135円換算) |
---|
ビットコイン(BTC) | 253.8円 |
イーサリアム(ETH) | 62.1円 |
ライトコイン(LTC) | 16.2円 |
リップル(XRP) | 0.054円 |
引用元:https://ripple.com/insights/xrp-stacks-digital-assets/
このように、1秒あたりのトランザクション数が多く、送金時間も早い、さらに手数料も安いのでリップル(XRP)は送金や決済システムにピッタリの仮想通貨と言えます。
分散型ではなく中央集権型
ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)等、多くの仮想通貨は分散型ですが、リップル(XRP)はRipple Inc.が運営・管理を行っている中央集権型です。
中央集権型なのでブレのない政策を立てることができること、不具合やトラブルが発生した際の責任の所在が明確であること等のメリットがある一方、内部による不正や管理者側の都合で急に取引ができなくなったりする可能性があるというデメリットもあります。
従来の金融システムと相性が良い
Ripple Inc.が運営している決済ネットワークRTXPは、他の仮想通貨と異なりRipple Inc.の1社だけで運営している中央集権型なので、従来の金融システムと非常に相性が良く既存の銀行や投資会社などの金融機関と多く提携しています。
提携先の例
- BANK OF AMERICA(米国一の銀行)
- SBI Remit(国際送金サービス企業)
- RMA(ブータン王国の中央銀行)
- American Express(アメリカのクレジットカード会社)
- 三菱UFJ銀行
- SBIホールディングス
- みずほフィナンシャルグループ
etc…
既に世界的にもかなり有名な企業とも多く提携しており、今後もさらに多くの金融機関と提携していくことが予想されます。
マイニングが必要ない
リップルのコンセンサスアルゴリズムはPoC(Proof of Consensus)を採用しているためマイニングは必要ありません。
コンセンサスアルゴリズムとは?
ブロックチェーンがブロックを追加するときの合意形成方法です。
コンセンサスアルゴリズムは仮想通貨ごとで異なり、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)はPoW(Proof of Work)というコンセンサスアルゴリズムが使われています。
PoC(Proof of Consensus)とは?
コンセンサスアルゴリズムの一つでバリデーターと呼ばれる検閲者が多数決によって取引を承認する仕組みです。ビットコイン(BTC)はPoW(Proof of Work)というコンセンサスアルゴリズムを採用しています。
マイニングは行われないので全てのリップル(XRP)は最初から発行済みです。ですが、一定量のリップル(XRP)はRipple Inc.がロックアップしており、定期的に少しずつロックアップを解除して市場に解放されています。
ロックアップとは?
供給量を管理するためにRipple Inc.が行っている管理制度です。毎月1日に一定量のリップル(XRP)を解放しています。
リップル(XRP)の課題
リップル(XRP)には現状大きく2つの課題があります。
この課題の動向次第でリップルの方向性が決まると考えても良いでしょう。
以下で詳しく解説します。
価格変動が大きい
仮想通貨の価格変動が大きいことは有名ですが、リップル(XRP)も他の仮想通貨同様、価格の変動がとても大きいです。
しかし、リップル(XRP)はブリッジ通貨としての使用を想定しているため、価格が変動すると送金するためのお金が減ってしまうリスクに繋がります。
ブリッジ通貨とは、2つの通貨をつなぐ橋渡しになる通貨のことです。
例:円 → リップル(XRP) →ドル
リップル(XRP)を橋渡しにすることで円→ドルに変換させます。
そのため、ブリッジ通貨として普及していくためには、価格変動を低く抑える必要があると言う課題があります。
ただ、リップル(XRP)がこの目的を達成した場合、投資家にとってはこれまでのように急騰を期待する投機目的の仮想通貨ではなくなり、ステーブルコインのような扱いになると予想されます。
訴訟を受けている
Ripple Inc.は2020年12月にSEC(米国証券取引委員会)に訴訟を起こされています。
2022年7月現在は抗争中ですが、判決結果によってはリップル(XRP)の価値は大きく変動するリスクがあります。
この通称「リップル裁判」の詳細については次章で詳しく解説していきます。
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リップル(Ripple Inc.)の裁判について
Ripple Inc.は2020年12月に「Ripple inc.がリップル(XRP)を未登録証券として販売している」という理由でSEC(米国証券取引委員会)に提訴されました。
SEC(米国証券取引委員会)は頓挫した仮想通貨プロジェクト「The DAO」に関する報告書を2017年7月に公表してから、各種のトークンは証券であるものも少なくないとしてSEC(米国証券取引委員会)に届出のない詐欺的なトークンの摘発を積極的に行っていました。
今回のRipple Inc.を訴訟した件についてもその延長と考えられています。
もちろんRipple Inc.はリップル(XRP)は証券に該当しないと反論しており、提訴の取り下げを要求しています。
この裁判は「リップル(XRP)が証券に該当するのか」というのが争点になっているわけです。
元々、仮想通貨関係者の間では特定の発行者の行動や財政状態によって価格が左右されることがなくなるまで細分化された仮想通貨は、特定の発行者がいたとしても証券ではないと認識されていたという背景があるため、この提訴は衝撃的出来事でした。
提訴されてから現在までの裁判の経緯を簡単にまとめてみました。
日付 | 内容 |
---|
2020.12.23 | SEC(米国証券取引委員会)がRipple Inc.を提訴 |
2021.1.29 | Ripple Inc.がSEC(米国証券取引委員会)からの提訴を受け、反論を提出 |
2021.3.4.5 | Ripple Inc.のCEO達がSEC(米国証券取引委員会)に対して訴状の取り下げを要求 |
2021.5.7 | 裁判所はSEC(米国証券取引委員会)に対して、主張に関する証拠開示を要求 |
2021.6.4 | Ripple Inc.はSEC(米国証券取引委員会)に対して、「リップル(XRP)の有価証券性に該当する」との主張に関する証拠開示を要求 |
2021.8.2 | Ripple Inc.はBinanceに対して、書類提出の協力を要求 |
2021.8.5 | 裁判所はBinanceに対しての書類提出協力を認める |
2022.3.11 | 裁判所はRipple Inc.のCEO達個人を対象とした訴訟を取り下げる申し立てを却下 |
2022.4.11 | 裁判所はSEC(米国証券取引委員会)がウィリアム・ヒンマン企業金融局長の発言に関する資料を非公開にすることが適切という申し立てを却下 |
現時点では裁判がいつ終わって、どういう結果になるか予想できません。
しかしRipple Inc.は米メディアCNBCに対して、「訴訟は想定していたより非常にうまくいっている」とリップル(XRP)ユーザーからするとポジティブなコメントを出しています。
一方「裁判が決着するまではまだ時間がかかる」とのコメントもあり裁判の決着はまだ先だと考えられるので、裁判の状況を注視しておく必要があります。
リップル(XRP)の将来性
リップル(XRP)の将来性を「これまでの価格推移」からと「ブリッジ通貨として普及」の2方面から考察していきます。
リップル(XRP)の価格推移からの考察
リップル(XRP)が発行されてから現在まで何度か大きな価格変動が起こっています。
この価格変動が起こった際の出来事は次のようになっています。
2013年
- 2013年12月Ripple Inc.と提携しているイギリスの海外送金サービス「アースポート社」とバンク・オブ・アメリカ・メリルリンチが提携したことで高騰
2017~2018年
- 2017年仮想通貨バブル。仮想通貨全体が高騰
- 2018年1月Coincheck社のNEM流出事件により仮想通貨全体が下落
2019~2020年
- 2019年6月にマネーグラムの株式を最大54億円購入する資本提携発表(画像①部分)
- 2020年1月にRipple Inc.のCEOがIPOを示唆(画像②部分)
- 2月アメリカ→メキシコの送金サービスを手がける最大のプロバイダー「Intermex」と提携(画像②部分)
- 10月日本の決済企業に出資(画像③部分)
- 12月SEC(米国証券取引委員会)から提訴(画像③部分)
2021年
- 2021年「DeFi」、「NFT」等による仮想通貨全体の盛り上がり
2022年
今後の値動きの予測
次にリップル(XRP)の価格が大きく動くタイミングは裁判の結果が出たときと考察します。
裁判の結果次第でリップル(XRP)の価格は大きく変動します。
裁判で勝利すれば、今まで裁判リスクを考慮してリップル(XRP)を購入していなかったユーザーが参入することで、価格が大きく上昇することが予想されます。
しかし、仮に負けてしまうとリップル(XRP)は証券と同等の扱いになるので、Ripple Inc.が想定している使い方は出来ません。
それを理由にユーザーが保有しているリップル(XRP)を放出した場合、価格は下落し、その価格の下落によりさらに多くのユーザーが放出するという負のスパイラルに入ることが予想されます。
そのため、現状は裁判の結果を注視し様子見に徹するのが懸命と言えるでしょう。
ブリッジ通貨として普及した場合を考察
裁判の結果次第となりますが、裁判で勝訴した場合リップル(XRP)は送金用のブリッジ通貨としての地位を高めていく方向で動き始めると予測されます。
ブリッジ通貨としての地位を確立するには、現在最も使われている国際送金サービス「SWIFT」との覇権争いに勝利することが必要となってきます。
SWIFTとは?
金融機関のネットワーク上で動作するグローバルなメッセージングシステムです。
海外に送金する場合、送金元の銀行と送金先の銀行が提携していれば問題なく送金されますが、提携していなかった場合、間に入る仲介銀行を探す必要があります。その仲介銀行を探す時に使われるのが「SWIFT」です。
しかし「SWIFT」を使う場合、仕組み上どうしても仲介手数料がかかるのと、送金にも時間がかかってしまいます。
この、時間と手数料問題を解決できるのがリップルですが、前提条件として最初に解説したように価格の安定性が必要不可欠となってきます。
そのため、リップル(Ripple Inc.)の価格への介入が一層強くなり、これまでのように大きな価格変化は起きない可能性は十分あるのです。
こうなった場合、リップルは投機目的ではなく投資目的つまり長期保有することによって利益を得られる仮想通貨へ変化することとなるので、トレーダーもリップル(XRP)に対する意識を変えていかなければいけなくなるでしょう。
リップル(XRP)の買い方
リップル(XRP)はメジャーな仮想通貨なのでどの取引所でも簡単に手に入れることができます。
その中で本サイトでは以下の業者をおすすめします。
おすすめ国内仮想通貨取引所
- GMOコイン
GMOコインは手数料の安さ、取扱銘柄の多さなどで定評のある国内取引所です。特に仮想通貨の送金手数料が無料のため、海外仮想通貨取引所やメタマスクなどへの送金におすすめです。
- コインチェック
コインチェックは国内最大手の仮想通貨取引所です。手数料無料で仮想通貨売買ができ、仮想通貨の積み立てやレンディングなど豊富なサービスを提供しています。特に扱いやすいスマホアプリの評価が高く、仮想通貨初心者におすすめの国内取引所です。
- SBI VCトレード
SBI VCトレードはネット証券大手のSBIグループが運営する国内取引所のため信頼性の高い国内取引所です。入出金、送金手数料などが無料なので海外取引所への送金にもおすすめ。手軽にレンディングなどの投資サービスを利用できるので、預けたまま資産運用も可能です。
- DMM Bitcoin
DMM BitcoinはDMMグループが運営する国内取引所。レバレッジ取引に対応する通貨数が豊富な点が特徴です。送金に利用できる通貨数は少ないのですが、送金手数料が無料なので海外取引所への送金でも利用できます。
- bitFlyer
bitFlyerは国内最大級のビットコイン取引量を誇る国内取引所です。買い物でビットコインが貯まるクレジットカードや、Tポイントをビットコインに交換できるサービスが豊富な点が特徴です。また、小額から仮想通貨を手数料無料で購入できる点も魅力です。
国内取引所はトラベルルールにより海外業者との送金やり取りができない場合があります。
その場合は、メタマスクなどのプライベートウォレットを経由して送金すれば問題ないので、焦らず対応してみてください。
この3社の中から今回はCoincheckでのリップル(XRP)の買い方を解説します。
リップルの購入方法
コインチェックにログインしマイページを開いたら「販売所(購入)」をクリックします。
次に、扱っている仮想通貨一覧が表示されるので「XRP」をクリックした後、次の操作をします。
最後に次の操作を行います。
- 購入したいリップル(XRP)の量を入力
- 交換する通貨を選択(JPY or BTC)
- 「購入する」をクリック
基本的にどの取引所でも同じように簡単な操作で購入できるので、初心者の方はまずは口座開設して少額から試してみるのも良いかもしれませんよ。
リップルに関するよくある質問(Q&A)
リップルはやばいと良く聞くのですが本当ですか?
リップル(XRP)は裁判がかけられている今も時価総額ランキング7位です。
また、上でも説明しましたが、BANK OF AMERICA(米国一の銀行)、American Express(アメリカのクレジットカード会社)、三菱UFJ銀行、SBIホールディングス、みずほフィナンシャルグループ等、超有名企業とも提携していることから信頼できると言えます。
裁判はいつ終わるの?
現時点では分かっていません。
Ripple inc.は「裁判が決着するまではまだ時間がかかる」とのコメントを出しており、裁判の決着にはもう少し時間がかかりそうです。
リップル(XRP)は価格が下がっている今が買い時ですか?
リスクを承知で購入するのなら別ですが、確実性を確実性を上げるのならばリップルの情報、特に裁判の動向の情報を集め確信の持てると自分が思えたら買うべきです。
仮想通貨は情報を知識のフィルターで精査して自分の意志で売買を決める投資方法です。そのため、誰かのウワサを鵜呑みにした購入は控えるようにしましょう。
まとめ
本記事では「リップル(XRP)の特徴と将来性」について解説させていただきました。
リップル(XRP)は既に超有名企業とも提携しており、今後国際送金を飛躍的に便利にする可能性があります。また時価総額ランキングでも7位と、とても注目されている仮想通貨です。
ただ、現状は裁判の結果によって価格が急騰、急落する危険性が高いため、これからXRPを購入を検討されている方は様子見に徹するほうが良いでしょう。
仮想通貨は今発展中の新しい通貨のため目まぐるしく情報が錯綜しているため、正しい情報を正確に選ばなければいけない投資方法です。
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