ホットウォレットの不審な資金流出に対応、補償プラン策定中
暗号資産(仮想通貨)取引所「Phemex(フェメックス)」は23日、ホットウォレットからの不審な資金流出の報告を受け、出金サービスを一時停止した。同社は、セキュリティ確保とウォレットサービス強化を目的とした緊急点検を実施しており、問題解決後に速やかにサービスを再開する方針だと述べている。
Web3セキュリティ企業「Cyvers(サイバーズ)」によると、ビットコインやイーサリアム、BNB、BASEなど複数のチェーンで不審な取引が確認されており、総額3,700万ドル(約57億円)相当の仮想通貨が盗まれた可能性がある。
フェメックスによれば、今回の出金サービス停止は一時的な措置であり、近日中に復旧する予定である。同時に、フェメックスとその開発チームは今回の混乱に対して利用者に謝罪し、補償プランを策定中であると明らかにした。この補償プランの詳細については、近日中に発表される見通しだ。
また同社は、取引所としてシームレスで信頼性の高いサービスを提供する使命を掲げており、今回の事態により利用者の信頼を揺るがすことがないよう、迅速かつ適切な対応を行うとしている。同時に、事業運営は通常通り順調に進んでおり、取引サービスには影響がないことも強調した。
さらに、同社CEOのフェデリコ・ヴァリオラ氏も声明を発表し、「ホットウォレットの1つについて調査中だが、コールドウォレットは安全であり、ここで誰でも確認できる」と述べ、利用者に冷静な対応を呼びかけた。
仮想通貨取引所におけるセキュリティの確保は、利用者の資産保護において最重要課題の一つである。今回のハッキング疑惑に関連して、フェメックスがどのように対応を強化し、信頼を維持していくのか、業界全体の注目が集まっている。
関連:Solv Protocol公式Xがハッキング、偽情報が拡散される
関連:Hyperliquid、ハッキングの噂を否定|北朝鮮ハッカーによる攻撃は確認されず