スイスでトークン化された多様な資産の売買が可能に|個人投資家も可

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目次

仮想通貨先進国スイスで着々と進むRWAトークンの実用化

スイスの暗号資産(仮想通貨)専門証券会社「Taurus(タウルス)」は23日、FINMA(スイス連邦金融市場監督機構)から、同社サービスを従来の機関投資家だけでなく個人投資家にも提供する承認を得たと発表した。これによりスイス在住の個人投資家は同社の特徴的なサービスである「RWAトークン」を取引できるようになった。

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当社は金融サービスと TDX マーケットプレイスを個人顧客に拡張するために FINMA の承認を取得しました。個人投資家は、安全かつコンプライアンスに準拠した方法であらゆるデジタル証券にアクセスし、取引できるようになりました。

RWAトークンとは

RWAとは「Real World Asset」の略で、「現実世界の資産」を意味する用語。

具体的には不動産や株式、債権、金(ゴールド)などの資産や、美術品、ワインなど希少な資産もあげられる。RWAを裏付けに、その権利をトークン化したものをRWAトークンと呼ぶ。

代表的な例として、米ドルというRWAをトークン化したステーブルコイン(USDTやUSDCなど)がある。

出典(一部):大和総研

2018年に設立されたタウルス(スイス)は、クレディスイスやドイツ銀行から出資を受けている仮想通貨関連企業だ。仮想通貨取引サービス、カストディ、実資産のトークン化などのサービスを提供している。公式サイトによれば、デジタル資産を扱うスイスの銀行の半数以上がタウルスを利用している。

プレスリリースによると、発行企業、個人投資家、機関投資家のいずれにもメリットをもたらす。

企業にとっては、機関投資家に加えて個人投資家もプライマリー市場やセカンダリー市場にアクセスできるようになったことで自社の証券の流動性が高まる。またオークション方式や連続取引を通じて、独自の流動性スキームを持つ取引セグメントを持つことができ、効率的に資金を調達できる。

個人投資家は、ユーザーフレンドリーで安全なプラットフォーム上で、デジタル証券をシームレスに取引できるようになる。機関投資家はより高い流動性を享受することができる。

また、同社の取引所「TDX」にスイスの有名企業によるRWAトークンが複数上場されたことも発表された。原資産は多種多様で、例えば機械式時計メーカー「CODE41」は「参加証明書」と呼ばれるトークンを発行している。これは議決権のない株式に似ており、会社が利益を上げ、その分配を決定した場合が配当権(または配当金を受け取る権利)を原資産としている。

中小企業向けERPシステムのプロバイダー「bossinfo」は、自社株式をトークン化している。株主の権利は法的要件に準拠しており、株主総会における1トークンにつき1票の投票権や配当金を受け取る権利などが保証されている。

TDXのプライマリー市場
出典:TDX
TDXのセカンダリー市場
出典:TDX

TDX製品責任者のヤン・イソラ氏は、プレスリリースで次のように述べた。

「タウルスにおける私達の中心的な信念は、プライベートマーケット2.0がデジタル化され、プライベート証券の購入がAmazonで本を買うのと同じくらい簡単になるということです」

「デジタル資産分野で最も急速に成長している市場セグメントであるリアルワールドアセット(RWA)トークン化に対する需要の高まりは、この考えを裏付けています」

関連:運用資産134兆円のドイツ銀行、カストディサービスを提供へ(タウルスのサービスを利用)

参考文献

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この記事を書いた人

元一般企業会社員。現在はトレーダー兼ライター。
株式やFX、仮想通貨デリバティブ、草コイン、ノード運用と色々やっています。

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