マイクロストラテジー、株式分割を実施|投資家と従業員にとってより利用しやすくすることを目的としている
巨額のビットコインを保有する米国のソフトウェア企業「マイクロストラテジー」は11日、クラスA普通株式およびクラスB普通株式1株につき10株の割合で株式分割を行うと発表した。投資家や従業員がより利用しやすくするためだという。
$MSTR 1対10の株式分割を発表
この株式分割は、配当の記録日である2024年8月1日の営業終了時点のクラスA普通株式とクラ B普通株式の名義株主への株式配当という形で実施される。同社は、これにより株主の議決権およびその他の権利にいかなる影響も及すことはないと付け加えた。
株式分割とは、発行済の株式を複数の株式に分けて、株式数を増やすことをいう。
株式分割を行うと1株あたりの価格が下がり、株数が増えることで流動性が向上し、投資家にとって買いやすい株価となるため、一般的にポジティブなファンダメンタルとして捉えられる。
しかし、株式分割にはデメリットもある。1株あたりの価格が安くなるため、株を売買する際の心理的な障壁が低くなり、投資家が短期的な利益を追求する取引を行いやすくなる。これにより、株価のボラティリティ(価格の変動幅)が大きくなり、株価の安定性や企業イメージが損なわれる可能性がある。
マイクロストラテジー保有のビットコインの含み益は約8,000億円
現在、マイクロストラテジーは226,331BTCを保有しており、約134億ドル(約2.1兆円)の価値がある。同社の創業者兼会長のマイケル・セイラー氏によると、1ビットコインあたり平均36,798ドルで、手数料と経費を含めて総額約83.3億ドル(約1.3兆円)で購入されており、約50.7億ドル(8,000億円)の含み益となっている。
ただし、同社は自社資産だけでなく巨額の社債(借金)を発行してまでビットコインを購入しており、ビットコインが平均購入価格を割った場合など、それなりのリスクを抱えていることに注意したい。
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