ブラジル、アルゼンチン、コロンビア、バーレーンで提携を終了
クレジットカード国際ブランド「Mastercard(マスターカード)」は、世界最大手暗号資産(仮想通貨)取引所「Binance(バイナンス)」と共同で展開しているアルゼンチン、ブラジル、コロンビア、バーレーンでの仮想通貨デビットカードを9月22日をもって終了すると発表した。25日、ロイター通信が報じた。
マスターカードとバイナンス、暗号通貨カード提携を終了へ
マスターカードは、米仮想通貨取引所「ジェミナイ」などとも提携しているが、今回の決定がマスターカードの他の仮想通貨カードプログラムに影響することはない、とマスターカードの広報担当者は付け加えた。
マスターカードの広報担当者は、バイナンスとの提携解消に至った理由や経緯についてコメントを避けた。
マスターカードとバイナンスは、2022年8月にアルゼンチンを皮切りに、バイナンスに保管している仮想通貨を使って支払いができる「バイナンスカード」事業を世界各国で展開してきた。同事業は、特定の購入に対して最大8%のキャッシュバックを仮想通貨で受け取れることができた。
バイナンスは、世界各国で規制の問題に直面している。アメリカでは、証券取引委員会(SEC)から、バイナンスとその創業者であるCZ氏が、顧客の資金を会社の資金と混同したり、未登録の証券を米国国民に販売したなどとして起訴されている。
フランスでは、デジタル資産サービスの違法な提供および重大なマネーロンダリング行為の疑いに関する調査の一環として、現地オフィスが捜査された。
そして、オーストラリアでは、規制当局の圧力を受けた一部の決済プロバイダーから排除され、オーストラリアドルの取り扱いができなくなった。
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