AIエージェント決済特化型レイヤー1ブロックチェーンのKite AI(カイトAI)が27日、メインネットロードマップを公式X(旧ツイッター)で発表した。AIエージェントの自律的な経済活動を実現するため、6本柱の技術インフラを段階的に構築する方針を明示。発表を受けKITEトークン価格は上昇し、投資家の関心を集めている。
6本柱で構成される自律経済インフラ
Kite AIが公開したロードマップは、AIエージェントが「質問への回答」から「タスクの実行」へと進化する際に生じる決済・認証のボトルネックを解決する設計だ。従来のクレジットカード決済は「人間の意思決定」を前提とするが、AIエージェントは機械可読で従量制課金可能な請求インターフェースと、エンドツーエンドの監査可能性を必要とする。
ロードマップは以下の6本柱で構成される。
- エージェンティックトラスト(Agentic Trust)
AIエージェントに検証可能なアイデンティティを付与し、KitePassとアイデンティティベースのポリシーフレームワークにより、誰が行動し、どの権限を持ち、どの制約下で実行されるかを明確化する。 - エージェンティックセトルメント(Agentic Settlement)
ステーブルコインによるほぼゼロガスフィーの決済機能を提供し、リソースプロバイダーが価格ルールを定義し、支払者が監査可能な証明を取得できる仕組みを構築。 - スマートデブインフラ(SmartDev Infra)
ゼロフィーRPCサービス、ノード運用ドキュメント、ブロックエクスプローラーなど、開発者がセルフサービスで統合・デバッグできる環境を整備。 - エージェントネットワークオペレーション(Agent Network Operations)
ステーキング契約とバリデーターコンソールを監査し、外部バリデーターのオンボーディングとValidator-as-a-Service(VaaS)を段階的に展開。 - エージェンティックファイ(AgenticFi)
クロスチェーンブリッジ、フィアットオンランプ・オフランプ、DEX(分散型取引所)、LSD(リキッドステーキングデリバティブ)など、KITEトークンの流動性と実用性を確保。 - エージェンティックエコシステムグロースエンジン(Agentic Ecosystem Growth Engine)
ハッカソン、エコシステムパートナー統合、インセンティブプログラムを通じて、測定可能で持続的な成長を促進。
x402プロトコルにネイティブ対応
Kite AIは、コインベースが提唱するx402プロトコルにネイティブ対応する。x402は、HTTPリクエスト内に決済を組み込み、APIがペイウォールで保護されている場合、決済要求を返し、クライアントが決済完了後に決済証明を添えて同じコールを再実行する仕組みだ。これにより、従量課金モデルと組み込み済みの調整・監査可能性が実現する。
Kite AIは、この標準の実行・決済レイヤーとして機能し、AIエージェント向けに標準化された決済インテントと決済サポートを提供する。
Kite AIは、メインネットローンチを段階的に進める方針を示した。今後1〜2年間で、AIエージェントネイティブなインフラ構築、エージェンティックエコシステムとネットワークの成長、活気ある自律経済の育成という複数のフェーズを経て、自律エージェントによる経済というビジョンに向けて拡大する。
各フェーズでは具体的な成果と測定可能な進捗を提供し、メインネットが着実に拡大できるようにする。
ロードマップ発表後、KITE価格が急伸

ロードマップ発表を受け、KITEトークン
KITE価格は顕著な上昇を見せた。TradingViewのチャートによると、発表前の26日に0.115ドル前後で推移していたKITEは、27日の発表後から上昇トレンドに転じた。28日には0.155ドル台まで上昇し、29日には一時0.165ドル付近の高値を記録。発表前と比較して約43%の急伸となった。
30日時点では0.135ドル台で推移しており、出来高も発表後に増加している。市場は、コインベースベンチャーズが出資するKite AIの技術的優位性と、AIエージェント決済市場の成長可能性を評価。6本柱のインフラ戦略とx402プロトコルへのネイティブ対応が、投資家の期待を集めている。
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Kite AIはEVM(イーサリアム仮想マシン)互換のレイヤー1ブロックチェーンで、2025年11月3日にバイナンスローンチプールを通じてKITEトークンをローンチした。同プロジェクトは2025年9月、PayPal VenturesとGeneral Catalystが主導するシリーズAで1,800万ドルを調達。同年10月にはCoinbase VenturesがシリーズA追加ラウンドに参加し、総調達額は3,300万ドルに達している。
AIエージェントが「行動する」時代において、Kite AIのインフラは決済と認証のボトルネックを解消する設計だ。今後のメインネット展開と実装進捗、そしてKITE価格の動向が注目される。




