米ニューヨーク拠点の予測市場プラットフォームKalshi(カルシ)は2日、シリーズEラウンドで10億ドル(約1,556億円)を調達し、企業評価額110億ドル(約1兆7,116億円)に達したと発表した。ラウンドは暗号資産(仮想通貨)投資ファームのパラダイムが主導し、セコイア、アンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)、メリテック・キャピタル、IVP、アークインベスト、アントス・キャピタル、キャピタルG、Yコンビネーターが参加した。
週間取引高10億ドル、2024年比10倍
カルシは2018年創業で、実世界のイベントを取引対象とする世界最大級の予測市場プラットフォームだ。同社は予測市場を新たな金融資産クラスとして確立し、現在は3,500以上の市場で数百万人のユーザーが毎週取引している。週間取引高は現在10億ドルを超え、2024年から1000%以上の成長を記録した。
同社は最近、ニューヨーク市長選の結果を投票終了から8分後に的中予測し、メディアより数時間早く結果を公表するなど、報道機関、政治家、ウォール街で情報源として活用されている。
カルシのタレク・マンスールCEOは「カルシは議論、主観、話し合いを市場、正確性、真実に置き換えている。情報を消費し関与する新しい方法を生み出した」と述べた。
調達資金は、次の1億人の顧客獲得に向けた消費者採用の加速、証券会社との統合拡大、ニュースパートナーシップの締結、製品ラインナップの拡大に充てられる。
パラダイムの共同創業者兼マネージングパートナーであるマット・ファン氏は「カルシの指数関数的成長は、機関投資家から一般消費者まで、予測市場という新資産クラスへの潜在的需要の規模を示している。10年前の暗号資産と同様、文化的・経済的現象として上限のないポテンシャルを感じる」とコメントした。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=156.05円)




