東京証券取引所を傘下に持つ日本取引所グループ(JPX)は3日、暗号資産(仮想通貨)の保有量が総資産の50%を超える企業を東証株価指数(TOPIX)などの指数に新規追加しない方針を発表した。同日、意見募集(パブリックコメント)を開始し、秋ごろまでに適用する予定だ。既にTOPIXに組み入れられている銘柄は今回の措置の対象外となる。
暗号資産の値動きに指数が左右されることを懸念
日本経済新聞の報道によると、JPXは暗号資産の価格変動が株価に大きく影響する点を考慮し、暗号資産を「主たる資産として保有する」企業について、当面は新規追加しないよう算出要領を改定した。指数の安定性や、TOPIXをベンチマークとする投資信託・ETFなどの金融商品を組成する運用会社への影響が懸念材料だ。
暗号資産への投資を主たる事業とする企業は「デジタル・アセット・トレジャリー企業(DAT企業)」と呼ばれ、世界的に急増している。海外ではMSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)などの指数算出会社がDAT企業を指数に追加しない措置を公表する動きが先行していた。
国内では3社が該当する可能性
日経報道では「国内には数社ほど事例がある」としている。各社の直近決算短信を基に暗号資産の総資産比率を算出すると、メタプラネット(3350)が約95%、ANAPホールディングス(3189)が約87%、リミックスポイント(3825)が約65%と、3社がいずれも50%を超えている。

10月にはTOPIXの初回定期入れ替えが予定されている。JPXは2022年4月の市場区分再編を踏まえ、従来プライム市場のみだった対象をスタンダード市場とグロース市場にも拡大する方針だ。今回の措置は、このタイミングに合わせて暗号資産トレジャリー企業の新規組み入れを防ぐ狙いがある。
JinaCoinの集計によると、国内上場企業のビットコイン
BTC総保有量は46,309.49BTC(約4,936億円相当)に達しており、メタプラネットを筆頭に複数の上場企業がビットコインを主要財務資産として保有する。今回のJPXの方針は、こうした企業がTOPIXに新規採用される道を事実上閉ざすものであり、国内のビットコイントレジャリー企業の今後の戦略にも影響を及ぼしそうだ。





