米国の政策団体ハイパーリキッド・ポリシー・センター(HPC)は19日、米証券取引委員会(SEC)が8月に提案した暗号資産(仮想通貨)の発行ルール案(Regulation Crypto Assets)について、意見書を提出したと発表した。案を支持して早期の採用を求める一方、エアドロップ(トークンの無償配布)の扱いを条文に書き込むことなど、5つの修正を提案した。
SECの暗号資産ルール案、年7,500万ドルまでの発行に免除
HPCは、ハイパーリキッド
HYPEを含むオンチェーン市場に米国民が規制のもとで参加できる道を整えることを目的に掲げる、独立した調査・提言団体だ。意見書にはジェイク・チャービンスキーCEOらが署名した。
意見書によると、SECの案は4つの柱からなる。4年間で500万ドル(約7.9億円)までの発行を認めるスタートアップ向けの免除、12カ月で7,500万ドル(約119億円)までの資金調達向けの免除、トークンが投資契約から切り離されたことを確認するセーフハーバー、州ごとの登録を不要にする規定だ。
米官報によると、意見の受け付けは10月20日までとなっている。
HPCの5つの提案、エアドロップの扱いを条文に
HPCは、案のままではSECが意図する確実性が得られない点があるとして、次の5つの修正を求めた。
- エアドロップに関するSECの解釈を条文にして対象も広げ、受け取った人が具体的な対価を払ったかどうかで判断する
- 免除のもとで配られたトークンを最初から自由に売買できるよう、流通市場と仲介者の扱いを明確にする
- セーフハーバーを、過去に投資契約の対象だったと認めなくても使えるようにし、開発中の段階にも広げる
- トークンの買い戻しについてのSEC企業財務局の指針を条文などに取り込み、自動の買い戻しと裁量による買い戻しを分ける
- 州の規制を不要にする効力を、セーフハーバーの条件を満たした後も続くようにする
エアドロップについてHPCは、ネットワークを使ったり、バリデーターを運営したり、流動性を提供したりしてトークンを受け取った人は、事業に資金を出しておらず、投資ではなく報酬だと主張した。1979年の連邦最高裁判決が示した、具体的で特定できる対価を払ったかどうかという考え方を根拠に挙げている。
ウォレットの接続や制裁対象かどうかの確認など、受け取りに必要な手続きは対価に数えないよう求めた。
セーフハーバーでは、トークンが一度も投資契約の対象ではなかったと申告できる選択肢を設けるよう提案した。申告の根拠となる分析は公開せず、SECに非公開で出せるようにすることも求めた。公開を義務付けると、訴訟で使われる手がかりになるとしている。
日本は改正金商法で発行者に情報の公表を義務付け
日本では、暗号資産の規制を資金決済法から金融商品取引法に移す改正法が7月15日に成立した。金融庁の法律案要綱によると、特定の者だけが発行する権限を持つ暗号資産などを「特定暗号資産」と定め、その発行者に募集・売出しの際の情報の公表と、その後の定期・臨時の情報の公表を義務付ける。
払い込む額が少額の場合を除き、募集・売出しの際に公表する情報には監査証明も必要になる。改正法は原則として、公布から1年以内に施行される。
ハイパーリキッドの独自トークンHYPEは、金融庁の暗号資産交換業者登録一覧(9月30日現在)をJinaCoinが集計したところ、取り扱う業者として記載されている業者はなかった。
JinaCoinの価格データによると、執筆時点(日本時間19日23時41分)で1HYPE=78.38ドル(約1万2,418円)だった。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=158.43円)
