イーサリアム共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏とHashKey Group（ハッシュキー・グループ）のシャオ・フェン会長兼CEOは、世界的に注目されたTOKEN2049サミット期間中に「イーサリアムアプリケーションギルド（EAG）」の設立を共同で発表した。この取り組みは、イーサリアムエコシステム内の開発者、研究者、コミュニティ、機関を結集し、オープンで透明性があり持続可能な協力メカニズムを構築することを目的としている。
「Shanhaiwoo」での3年間の実験から生まれた構想
この取り組みは、3年間にわたる「Shanhaiwoo」での協力実験に基づいている。シャオ・フェン氏が2023年に設立・支援したネイティブな協力スペースであるShanhaiwooは、中国の北大湖、タイのチェンマイ、シンガポールなどでグローバルな開発者を受け入れ、AI、暗号資産、パブリックチェーンエコシステム、パブリックグッズなどの分野での国際協力を促進してきた。
Shanhaiwooでの3年間の実践と蓄積を通じて、参加者は深い認識に至った。イーサリアムエコシステムには技術も想像力も不足していない。真に欠けているのは、持続可能で構造化された共創メカニズムだ。パブリックグッズとコミュニティ支援資金は限られており、大規模な実世界アプリケーションはまだ実現していない。EAGコンセプトは山海屋の探求から生まれ、アプリケーション展開、パブリックグッズ支援、国境を越えた協力におけるこれらの根本的な構造的ニーズに対処するための蓄積された洞察を活用している。
インフラ主導からアプリ主導時代への転換
EAGは従来の財団やアクセラレーターではなく、イーサリアムネイティブアプリケーションのためのグローバルな協力ネットワーク構築を目的としたオープンな取り組みだ。Shanhaiwooを主要なアプリケーションインキュベーション拠点として、開発者が現実世界の問題に対するソリューションを構築、検証、推進することを奨励する。
新しい組織体を設立するのではなく、この取り組みはイーサリアムエコシステム開発者のための新世代協力パラダイムの概念的フレームワークを提案している。目標は、イーサリアムエコシステムを「インフラ主導」フェーズから新しい「アプリケーション主導」時代へと推進することだ。
シャオ・フェン氏は「EAGの設立は、イーサリアムのアプリケーション層が殻を破る重要な瞬間を示している。この取り組みの設立は、すべての関係者の力を結集し、イーサリアムおよびブロックチェーン全体の世界に属する『1995年の瞬間』、つまりアプリケーション爆発の新時代を迎えることを目的としている」と述べた。
ヴィタリック・ブテリン氏はイベントに出席し、この取り組みを共同で発足させた。前日のShanhaiwooシンガポールでのスピーチで、ヴィタリック氏は「Shanhaiwooのような、特にアプリケーション層に焦点を当てた長期的なコミュニティ開発者がより多く現れ、イーサリアムを基盤インフラとして選択し、エコシステムを現実世界での採用により近づけるために協力することを期待している」と述べた。
グローバルエコシステムへの参加呼びかけ
EAG取り組みは現在、コンセンサス構築の初期段階にある。ギルドは世界中のETH treasury組織、テクノロジー企業、レイヤー2チーム、開発者コミュニティ、プロトコル財団、研究機関に参加を呼びかけている。多様なステークホルダーを結集することで、EAGは真正で草の根的な協力に基づくイーサリアムアプリケーションの新しいパラダイムを共創し、エコシステムがインフラ時代から現実世界への影響の黄金時代へと進化することを支援することを目指している。
