AI教育テック「ジーニアス・グループ」、110ビットコインを購入

中井 純
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機関投資家の仮想通貨投資が加速|Genius Groupもビットコイン戦略採用

シンガポールを拠点とするAI教育企業「Genius Group Limited(ジーニアス・グループ)」は18日、110ビットコインを総額1,000万ドル(約15.4億円)で購入したと発表した。平均購入価格は1BTCあたり90,932ドル(約1,400万円)。

同社はニューヨーク証券取引所アメリカンに上場している。AIを活用した教育プラットフォームを運営しており、世界100ヶ国以上で540万人のユーザーを抱えている。

今回のビットコイン購入は、ジーニアス・グループが11月12日に発表した「ビットコインファースト戦略」に基づくものだ。この戦略では、現在および将来の準備金の90%以上をビットコインで保有することを目標としている。最終的には1億2,000万ドル(約185億円)相当のビットコイン保有を目指している。

戦略採用の主な理由は以下の3点だ:

  • シンガポールの税制優遇(キャピタルゲイン税0%)を活用
  • AIとブロックチェーン技術の融合を目指す
  • 教育プラットフォームへのビットコイン決済導入

同社CEOのロジャー・ハミルトン氏は11月19日、「ビットコイン&ブロックチェーン教育シリーズ」の一環として、企業向けポッドキャストを配信予定だ。このポッドキャストでは、同社の取締役であるトーマス・パワー氏とイアン・パター氏が登壇し、これまでの経験をもとに、企業がビットコインを準備資産として採用する際のガイダンスや具体的なプロセスについて解説する予定だという。

機関投資家による暗号資産(仮想通貨)投資は、今後さらに拡大すると予測されている。シグナム銀行が11月14日に発表した年次調査「Future Finance 2024」によると、調査対象となった27ヶ国の400以上の機関投資家のうち57%が仮想通貨への投資増額を計画しており、63%が今後3~6ヶ月以内での配分増加を検討している。

医療機器メーカーのセムラー・サイエンティフィックはすでに1,058 BTCを保有している。一方、日本のメタプラネットは本日19日、17億5,000万円相当のビットコインを追加購入し、総保有量が1,142 BTCに達した。メタプラネットはアジア最大の企業ビットコイン保有者となっている。なお、最大の機関投資家であるマイクロストラテジーは、現在331,200 BTCを保有しており、その評価額は約300億ドル(約4兆6,200億円)にのぼる。

機関投資家の仮想通貨投資は、ビットコインを主要資産とする企業が増える中で、さらに加速していく可能性がある。

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情報ソースジーニアス・グループ発表 / Future Finance 2024
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中井 純、工学博士 AIは30年以上、web3(仮想通貨)は3年以上フォロー。web3x生成AIには早くから注目し、ビジネスチャンスを研究。東大応用物理学科卒業後、ソニー研究所にて、CD、AIなどの研究開発に従事。MITの電子工学博士取得後、外資系社長を歴任。最近はハイテク・スタートアップの資金調達支援を手がけるかたわら、自らweb3x生成AIのライターとして活躍。技術的なことも分かりやすく、ユーザー目線で解説することが得意です。著書2冊。
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