ビットコイン暴落、関税戦争への懸念で一時9万1000ドル台【仮想通貨チャート分析】BTC、ETH、XRP、SOL

廣野倭佳菜
22 Min Read

仮想通貨チャート分析

ビットコイン(BTC):米政権関税明日発動へ、週足にダブルトップ出現

ビットコイン(BTC USD)週足チャート分析 2025年2月3日
ビットコイン 週足チャート分析 2025年2月3日

ビットコイン価格は昨日2日、前日比2.94%下落した。執筆時現在、価格は94,000ドル付近を推移している。

週末の相場では、関税を巡る貿易戦争に発展することに対する懸念が広がり、仮想通貨市場は大幅な下落に見舞われた。トランプ大統領は1日、中国とメキシコ、カナダに関税を課す大統領令に署名した。これを受けて3カ国は反発し、カナダのトルドー首相は米製品に25%の関税を課すと発表した。メキシコのシェインバウム大統領は関税を含む対抗措置を取ると明らかにしている。中国は「断固として反対する」と不満を表し、世界貿易機関(WTO)に提訴すると発表した。関税は現地時間4日0時1分から発効する。

週足では1週間で4.78%下落した。先週のローソク足が陰線で確定したことによって、チャートはダブルトップを形成し始めた。ネックラインを下にブレイクした場合は、週足レベルでの長い下落相場を示唆する可能性があるだろう。推定されるネックラインの価格帯は91,000から92,000ドル付近になりそうだ。

週足RSIはデッドクロスが出現し、MACDは陰転を示す赤になっていることから、下落相場が示されている。

ビットコイン(BTC USD)日足チャート分析 2025年2月3日
ビットコイン 日足チャート分析 2025年2月3日

日足では、ローソク足は31日金曜日から3日連続で陰線を付けた。米関税政策の影響を受けて急落したことが要因とされている。テクニカル的には、直近相場で106,000ドルから107,000ドルの抵抗が厚く、上値を重いものにしていたが、週末の取引で明確に反発する形となった。現在ローソク足は上昇平行チャネルの下限値を試しており、明確に下抜けた場合は損切りを伴って大幅に下落する可能性がある。

現在、日足は昨年11月下旬から続く92,000ドルから107,500ドルの高値圏でレンジを形成している。もし、今後サポートされる場合は92,000ドルが意識される可能性が高く、上昇トレンドを継続する上で最後の砦となると予想される。

イーサリアム(ETH):急落により2500ドル水準、月足サポート守れるか

イーサリアム (ETHUSD)週足チャート分析 2025年2月3日
イーサリアム 週足チャート分析 2025年2月3日

イーサリアムは、昨日2日、前日比7.95%下落した。執筆時現在、価格は2500ドル付近を推移している。

週足では、先週1週間で11.23%下落した。フィボナッチリトレースメントを使用すると、現在ローソク足は78.6%戻しの地点に位置しており、これ以上の下落を許した場合は全戻しする可能性が浮上している。月足レベルの三角持ち合いの下限線と長期移動平均線が重なる2500ドル付近まで下落する可能性が考えられ、相場には大きな懸念が広がっている。

イーサリアム (ETHUSD)日足チャート分析 2025年2月3日
イーサリアム 日足チャート分析 2025年2月3日

日足では、週末は両日とも下落相場となったことが確認される。下降平行チャネルの上限線で抵抗され、上抜けに失敗した。現在約1ヶ月半ほど下落相場を継続している。執筆時点でも下落が継続しており、現在フィボナッチリトレースメントで全戻しの水準まで下落し、アメリカ大統領選挙前後の価格水準に戻っている。

ソラナ(SOL):急落で200ドル割れ、さらなる下落に懸念

ソラナ (SOLUSD)週足チャート分析 2025年2月3日
ソラナ 週足チャート分析 2025年2月3日

ソラナは、昨日2日、前日比4.47%下落した。執筆時現在、価格は196ドル付近を推移している。

週足は15.38%下落した。執筆時点でも下落が継続しており、月足抵抗線まで下落する動きを見せている。月足抵抗線や185ドル付近は、過去の相場でも意識されていることから、今後サポートされるか非常に注目される。さらにその下では平行チャネルの下限値までは下落する可能性が考えられる。

ソラナ (SOLUSD)日足チャート分析 2025年2月3日
ソラナ 日足チャート分析 2025年2月3日

日足では、31日金曜日から3日連続下落した。執筆時現在、フィボナッチリトレースメントで78.6%戻しに当たる198ドル付近を明確に下抜け、全戻しの水準に到達しようとしている。先月13日に付けた直近安値の168ドル水準まで下落する恐れがあると予想される。

31日金曜日以前までは高値圏での価格調整と見られる動きを見せていたが、週末の大幅下落によって相場状況は一変している。RSIは35で売られすぎを示しており、相場には懸念が広がっている。

リップル(XRP):一時2ドル割れを記録

リップル (XRPUSD)週足チャート分析 2025年2月3日
リップル 週足チャート分析 2025年2月3日

リップルは、昨日2日、前日比10.34%下落した。執筆時現在、価格は2.20ドル付近を推移している。

週足では、14.64%の下落を記録した。4週間連続で陽線をつけていたが、先週は下落相場となった。直近数本のローソク足は上ヒゲを出現させていたことから、反発を示唆していたことが確認される。また、移動平均線との乖離幅も大きくなっていた。

執筆時現在も下落が継続しており、ローソク足は短期移動平均線と週足平行チャネルの下限線が重なる地点まで下落している。

リップル (XRPUSD)日足チャート分析 2025年2月3日
リップル 日足チャート分析 2025年2月3日

日足では、31日金曜日から右肩下がりとなり、執筆時点で日足最安値は2ドルを下回った。31日までは2.9ドルがサポートとして意識されていた。しかし、週末の相場では損切りも巻き込んで大幅に下落し、執筆時点で今日の最安値は1.76ドルで、昨年11月29日以来の価格水準まで落ち込んだ。現在2.2ドル付近を推移しており、サポートとして意識されているのは2021年の高値である1.96ドル付近だと予想される。これを下にブレイクすると平行チャネルの下限値である1.60 ドル付近までさらに下落する可能性が高まるだろう。

今日の仮想通貨市場では非常にボラティリティの大きい相場が展開されており、市場が混乱していることが示されている。トレーダー達は慎重な判断を迫られており、ポジション管理やトレード戦略において重要な局面に立っている。

関連:チャート分析ツール「トレーディングビュー」の使い方
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使用インジケーター

  • トレンドライン 
    • 月足:白 週足:黄色 日足:緑 4時間足:赤 1時間足:青
  • 水平線 
    • 最高値or直近高値:ピンク 
    • 最安値or直近高値:水色 
    • レジサポライン:紫
  • SMA(単純移動平均線)
    • 短期(25日):青 
    • 中期(50日):赤
    • 長期(200日):緑
  • ボリンジャーバンド
    • 30SMA
    • 20SMA

使用オシレーター

  • MACD、RSI、出来高

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仮想通貨やFX、AI系について執筆活動をするWebライター。海外留学中に為替をはじめとした金融マーケット情報に興味を持ち、2023年に仮想通貨とFX業界に参入。市場動向を常に追いかけ、ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析を両方取り入れた市場解析やシナリオ構築が得意。
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