仮想通貨チャート分析
ビットコイン(BTC): 10万ドルが強力なサポートに、底固めを形成中
ビットコイン価格は、昨日(21日)の相場で3.75%上昇した。最高値は107,280.73ドル、最安値は100,126.62ドルだった。執筆時現在、価格は106,000ドル付近を推移している。
日足では、価格は100,000ドルで底固めを形成する動きが確認できる。一昨日20日の日足ローソク足は、トランプ大統領が就任演説で暗号資産について言及しなかったことが相場に失望感を与え、長い上ヒゲを伴った。テクニカル的には長い上ヒゲはトレンド転換を示唆することがあるため、昨日は下落相場になることが懸念されていたが、100,000ドル付近でサポートされて反発の動きを見せた。この背景には、トランプ大統領が就任初日に関税引き上げ措置を見送ったことを受け、インフレ懸念が後退し、米長期金利が低下したことが考えられる。
13日に直近安値の89,000ドル付近を付けてから相場は順調に安値を切り上げている状態が続いている。今後も心理的節目である100,000ドルや、その下に控えている短期移動平均線と中期移動平均線がサポートとして機能し、価格を下支えすることが予想される。
4時間足では、今週は乱高下の相場になっていることが確認される。トランプ大統領就任式の影響で非常にボラティリティーの大きい相場が展開されており、デイトレードでは慎重なトレード戦略を練ることを余儀なくされている相場環境となっている。今後の相場では、買い圧力が強まった場合は、再度史上最高値まで目指していく展開になると推測され、売り圧力が強まった場合は100,000ドルでサポートされる可能性が高いと推測される。また、100,000ドル付近まで調整された場合は、有効な押し目買いのチャンスになるだろう。
イーサリアム(ETH):4時間足の三角持ち合いブレイク間もなく
イーサリアムは昨日の相場で前日比1.33%上昇した。高値は3368ドル、安値は3204.60ドルをつけた。執筆時現在、価格は3300ドル付近を推移している。
日足では、引き続き下降平行チャネルの中を推移しており、高値と安値の切り下げが続いている。移動平均線とローソク足の位置関係を見てみると、現在、ローソク足は三本の移動平均線の中心に位置しており、売りと買いの勢力が同等であることを示している。RSIも横ばいを形成していることから、上下どちらの方向に進んでもおかしくない状況であると言える。
4時間足では、引き続き三角持ち合いを形成している。ローソク足は三角持ち合いの収束点に近づいており、現場では上方向にヒゲを伸ばしている状態であることから上抜ける可能性が高いと推測される。三角持ち合いを上抜けた場合は、次に日足下降平行チャネルの上限値を試しに行く展開が予想される。日足レベルの上位足で有効なトレンド転換シグナルを点灯させることができれば、相場は再度月足三角持ち合いを試しにいく展開が現実的となるだろう。しかし、3500ドル付近にも強く意識されている抵抗帯が確認できるため、引き続き上値が重たい相場が継続しやすいことが推測される。
ソラナ(SOL):需要高まり230ドルで下げ止まる
ソラナは、昨日の相場で前日比3.36%上昇した。高値は260.06ドル、安値は230ドルをつけた。執筆時現在、価格は255ドル付近を推移している。
19日に史上最高値を更新してから調整相場が続いていたが、昨日の相場で230ドル付近で下げ止まった。230ドル付近は、フィボナッチリトレースメントで安値から高値を結んだ時に50%戻しに当たる価格である。また、過去の上昇平行チャネルの下限線も重なっているため、比較的強い抵抗帯になりサポートとして機能した。
ソラナ基盤のトランプ大統領公式ミームコイン「$TRUMP」のローンチによってソラナ需要が増し、出来高が非常に大きくなっている。今後トランプ政権下で仮想通貨の規制緩和等が行われていく中で、ソラナベースのミームコインが登場する可能性も考えられるため、ソラナの需要は今後も高まっていくと推測される。
4時間足では、ダブルトップを形成しようとしていたが完成には至らず、ネックラインで反発する動きを見せた。ダブルトップのネックラインとして230ドルが意識されていたが、直近の相場で230ドルにヒゲを伸ばしながら底固めを行い、その後は反発した。
史上最高値を更新した後の初戻しから反発している今の状況は、テクニカル的には押し目買いのポイントとなり、買い支えが入りやすいことが予想される。現段階で4時間足では安値の切り下げが起きているため、今後の相場で上昇トレンドを継続するためには、直近高値の上抜けや、230ドル付近の維持が非常に重要となるだろう。
リップル(XRP):上昇の勢い一旦落ち着くが、サポートされやすい環境
リップルは、昨日の相場で前日比2.32%上昇した。最高値は3.24ドル付近、最安値は3.01ドル付近をつけた。執筆時現在は3.20ドル付近を推移している。
日足では、2.9ドルから3.3ドル付近で横ばいを形成している。直近の相場では、3日連続で安値の切り上げが発生しているが、上昇圧力がやや弱まり上昇が一服した雰囲気になっている。移動平均線とローソク足の乖離幅が縮小するまでは横ばいを形成しやすいことが予想される。今後サポートとして意識される可能性がある価格としては引き続き2.9ドル付近、1つ下では2.7ドル付近が考えられる。さらにその下の上昇平行チャネルの下限値と2017年の最高値が重なる2.5ドル付近まで下落した場合は、積極的に押し目買いが狙いやすいチャンスとなり、買い圧力が戻ってくることが予想される。
4時間足で細かい値動きを確認すると、上値の重さが目立つようになってきた。ローソク足は3.35ドル付近で頭打ちになっており、RSIも下落傾向になっている。フィボナッチリトレースメントでは、23.6%と38.2%戻しが意識されており、今後どの価格帯で下げ止まるかに注目が集まっている。
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使用インジケーター
- トレンドライン
- 月足:白 週足:黄色 日足:緑 4時間足:赤 1時間足:青
- 水平線
- 最高値or直近高値:ピンク
- 最安値or直近高値:水色
- レジサポライン:紫
- SMA(単純移動平均線)
- 短期(25日):青
- 中期(50日):赤
- 長期(200日):緑
- ボリンジャーバンド
- 30SMA
- 20SMA
使用オシレーター
- MACD、RSI、出来高