米クリーンスパーク、再生可能エネルギー活用でビットコイン1万枚をマイニング

木本 隆義
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米国産ビットコインマイニングモデル

米国のビットコインマイニング企業「CleanSpark(クリーンスパーク)」は9日、マイニングしたビットコインの保有数が1万枚を突破したと発表した。

「持続可能なマイニング」の重要性

ビットコインは膨大な電力を消費するため、環境負荷が問題視されることがある。しかし、クリーンスパークは再生可能エネルギーなどクリーンな電力を活用している点で、他社との差別化を図っている。

環境への厳しい目が向けられる現在、グリーン投資の流れを追い風にできるのは大きな強みだ。環境配慮を重視する機関投資家をはじめ、クリーンなマイニング運営を求める声は高まっている。

ハッシュレート急伸が示す成長力

クリーンスパークは2024年、前年比287.9%というハッシュレートの急成長を実現。同年12月には平均効率性が18.06 J/Thに達し、ハードウェアの改善と設備投資の成果が表れている。さらに、ビットコイン保有量も前年同期比で236%増加しており、これらの成果は事業の効率性と成長力を示している。

マイニング事業には設備コストや電力コストがかかるが、同社は自社施設での効率的な運営や巧みな財務戦略により、コストを抑えつつ事業を拡張している。現時点の数字を見る限り、収益性と成長力は充分にアピールできていると考えられる。

“米国産”ビットコインが持つ戦略的意義

クリーンスパークが米国で生産するビットコインは、国際情勢や規制変化に対するリスク回避の面で有利とされる。中国など他国のマイニング規制や国際摩擦が高まる中、米国内での生産は政治的にも「雇用を生み、クリーンエネルギーを活用している」という訴求力を持つ。

地政学的リスクを抑えながら運営できる点は、投資家にとっても大きな安心材料となるだろう。クリーンスパークの「米国産マイニングモデル」は、今後一層の注目を集める公算が高い。

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フリーエコノミスト。仮想通貨歴は9年。Liskで大損、BTCで爆益。タイの古都スコータイで、海外進出のための市場調査・戦略立案・翻訳の会社を経営。1973年生。東海中高、慶大商卒、NUCB-MBA修了。主著『マウンティングの経済学』。来タイ12年。
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