サークル、オンチェーンFXをArcで開始──24時間365日、日本円は非対応

サークル、オンチェーンFXをArcで開始──24時間365日、日本円は非対応
サークル公式サイトより引用
shoko-koyama
3 Min Read
Highlights
  • サークルの外国為替エンジン「StableFX」が、独自チェーンArcのメインネットで稼働を始めた
  • ステーブルコイン同士を24時間365日交換でき、双方が資金を出すか、どちらも出さないかの決済方式を採る
  • 対応は12銘柄・11通貨。韓国ウォン建ては含まれるが、日本円建てのステーブルコインはない

USDCを発行するCircle(サークル)の外国為替エンジン「Circle StableFX(ステーブルFX)」が、同社の独自ブロックチェーンArc(アーク)のメインネットで稼働を始めた。Arcの公式Xが23日に明らかにした。ステーブルコイン同士の交換を24時間365日行える仕組みで、Arcのメインネット稼働から1週間での投入となる。

気配を取って、双方同時に決済

StableFXの執行はRFQ(気配提示要求)方式を採る。利用者が通貨ペアの見積もりを求めると、複数の流動性提供者から最も有利な価格が返される。提示された気配を選んで確定すると、約定の記録がオンチェーンに残る。

決済にはPvP(支払い対支払い)を用いる。自分が資金を差し入れ、相手も差し入れた時点で、自動的に決済が成立する。どちらか一方だけが渡して取り損ねる事態を避ける設計だ。

決済のタイミングは選べる。即時に終えることも、時間を指定して繰り延べることもできる。繰り延べる場合は、市場の変動に備えて設定可能なバッファを確保する。

利用できるのは、サークルの適合性審査を通過した法人に限られる。参加は許可制で、ホワイトリストに登録されたメイカーとテイカーのみが取引に加われる。一度契約すれば、審査を通った複数の相手と取引できるため、相手ごとに個別の契約を結ぶ必要がなくなる。

対応は12銘柄・11通貨、日本円はなし

同社のサービスページによると、取引できるのは次の銘柄だ。

通貨銘柄発行体
米ドルUSDCサークル
ユーロEURCサークル
ユーロEURAUAllUnity
英ポンドGBPAAgant
スイスフランCHFAUAllUnity
スウェーデンクローナSEKAUAllUnity
韓国ウォンKRW1BDACS
カナダドルQCADStablecorp
豪ドルAUDFForte
メキシコペソMXNBBitso
ブラジルレアルBRLAAvenia
南アフリカランドZARUZAR Universal Network
サークルのStableFXのページより。9月23日時点

日本円建てのステーブルコインは含まれていない。アジアでは韓国ウォン建てのKRW1が入っている。

これらはいずれも「Circle Partner Stablecoins」の枠組みで選ばれた銘柄で、準備金の管理、独立した監査、運用体制の面で審査を受けている。

ただし、現地通貨建てステーブルコインの保管はサークルが提供しない。利用者が自前で用意する必要があり、法定通貨との交換も各発行体と個別に契約しなければならない。

CLSが届かない2兆2,000億ドル

同社が2025年11月に公開したライトペーパーは、既存のFX決済が抱える課題を数字で示している。

外国為替市場の1日平均取引高は9兆6,000億ドル(約1,510兆円)を超える。一方で、決済はバッチ処理やコルレス銀行網、相対の与信契約といった従来の仕組みに依存したままだとする。

PvPの代表的な枠組みであるCLSは、対象が18通貨にとどまる。直接利用できるのは最大手のディーラーに限られ、1日の取引の31%、およそ2兆2,000億ドル(約346兆円)が決済リスクにさらされたままだという。

前払いのために滞留する資金も大きい。取引に備えて世界のノストロ・ボストロ口座に置かれている資金は、推計で約27兆ドル(約4,247兆円)にのぼるとしている。

手数料の偏りも指摘する。クロスボーダーの決済は件数では世界の17%にすぎないが、手数料では27%を占め、金額にして年間約2,000億ドル(約31兆円)に相当するという。

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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=157.3円)

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仮想通貨歴6年。ニュース記者歴4年。常に仮想通貨ニュースを追う。情報ソースを追究し正しい情報をわかりやすく伝えることに努めている。仮想通貨は下落するたび買い増すタイプで、主にステーキングで資産運用中。
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