Cardano(カルダノ)が提唱する新しいパラダイム
Cardano(カルダノ)の専用通貨『ADA(エイダコイン)』は2日、TVL(預かり資産)がATH(過去最高値)を記録した。その背景には、創設者チャールス・ホスキンソン氏の名演説、ビットコインとの提携、ADAの覇権コイン化、が挙げられる。

創設者チャールス・ホスキンソンの名演説
カルダノの創設者チャールス・ホスキンソン氏は、本年9月18日〜19日にシンガポールで開催された『TOKEN2049』において、 「第4世代のブロックチェーン」と題するスピーチを行った。
ホスキンソン氏によれば、来たるべき第4世代ブロックチェーンにおいては、『協力』がテーマになるという。
第1世代 | 第2世代 | 第3世代 | 第4世代 | |
パラダイム | 分散 | 契約 | 参加 | 協力 |
覇権コイン | ビットコイン | イーサリアム | ソラナ | ???? |
同氏によれば、現状の第3世代では「ブロックチェーン技術者たちがバラバラに開発を行っているので、非効率」なのだという。世界第一線のブロックチェーン技術者たちが『協力』すれば、夢のような新技術が短期間に生み出される可能性が高いという。そして、来たるべき第4世代ブロックチェーンは、そのような『協力』を実現するものでなければならない。
このあざやかなビジョンは、多くの聴衆の胸を打ち、その後、彼が創設したカルダノには多くの資金が流入した。
ビットコインとの提携
ビットコインとカルダノのブリッジ技術『Grail』が、11月末より稼働を始めた。
『Grail』は、ビットコインとカルダノの両者のブロックチェーン間で、資産の相互運用性を実現するための技術である。この技術により、ビットコインユーザーはカルダノの分散型金融(DeFi)エコシステムにアクセスできるようになった。
その結果、莫大なビットコイン資金の一部がカルダノプラットフォームに流れ込み、ADAは高騰した。
ADAの覇権コイン化
ホスキンソン氏の名演説は、ADA(カルダノ)がビットコイン・イーサリアム・ソラナと肩を並べる『覇権コイン』となることを高らかに宣言した。
第1世代 | 第2世代 | 第3世代 | 第4世代 | |
パラダイム | 分散 | 契約 | 参加 | 協力 |
覇権コイン | ビットコイン | イーサリアム | ソラナ | カルダノ |
各世代の代名詞となるナンバーワンコインには、多くの資金が流れ込む。「北岳は知らないけど、富士山なら誰でも知っている」理論だ。
協力の時代
分散型プラットフォームによる『協力』の促進は、1年半前の拙稿「ChatGPTが癌の完璧な治療法をみつけたら?|DAOと医療倫理」でも扱った。
「ガンの完璧な治療法」を共同で研究した場合、『名誉』の分配というやっかいな問題が生じるが、「画期的なブロックチェーン技術」の共同開発であれば、名誉より実利の方が優先されるような気もする。
ブロックチェーン第4世代、カルダノがもたらす「協力の時代」を見守りたい。
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情報ソース:DefiLlama