ビットコイン(BTC)は19日、93,000ドルを割り込む急落を見せ、市場全体に警戒感が広がった。今回の値動きの背景には、グリーンランドを巡る米欧の対立による貿易戦争への懸念があるとみられる。

世界経済の先行き不透明感が投資家のリスク回避を誘発
発端となったのは、17日にドナルド・トランプ米大統領が発表した追加関税措置だ。トランプ氏は、米国がグリーンランドを購入できるまでの間、デンマークやフィンランドを含む欧州8カ国からの輸入品に10%の追加関税を課すと表明した。これらの関税は、6月1日から25%に引き上げられる予定とされている。
追加関税措置を受け、欧州側は18日に共同声明を発表。米国の関税措置について「経済的な脅迫だ」と強く反発した。一部報道では欧州側が米国に対し、930億ユーロ(約17兆円)の報復関税を検討していると報じられている。
米欧間での貿易摩擦への懸念が強まったことで、市場では世界経済の先行きに対する不透明感が意識されている。これにより、投資家によるリスク回避の動きがチャート上に現れ、リスク資産の代表格であるビットコイン
BTCが売られる展開につながったとみられる。
過去24時間で1,200億円超の清算、アルトコイン市場も全面安
コイングラスのデータによれば、ビットコインは過去24時間で約2.2億ドル(約347億円)相当のロングポジションが清算された。暗号資産市場全体としては、実に約7.8億ドル(約1,232億円)のロングポジションが清算されるに至り、主にバイナンスやバイビットなどの取引所がこの清算を牽引している。

こうした清算を背景に、アルトコイン市場も全面安となっている。イーサリアム
ETHは3%超、XRP
XRPは4%超下落したほか、ソラナ
SOLに至っては6%を超える下げ幅を見せている状況だ。

米欧関係の行方次第では、金融市場全体の不安定さがさらに増す可能性がある。暗号資産市場も当面は、政治・外交情勢に左右されやすい不安定な局面が続きそうだ。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=158.0円、1ユーロ=183.3円)




