「ビットコインには2つの構造的欠陥、中央銀行準備資産に不適」フェイスブック元幹部が指摘

CPIでビットコインの上値重く、資金も流出に転換=コインシェアーズ分析
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伊藤 将史
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Highlights
  • パリハピティヤ氏、BTCには「代替可能性」と「プライバシー」の2つの構造的欠陥があると指摘。
  • 公開台帳により保有量が誰でも確認できるBTCは中銀準備資産に不向き。金は条件を容易に満たすと評価。
  • ステーブルコインは「構造的イノベーション」と高評価。将来的にゴールドやRWA裏付け型も登場と予測。

米ベンチャーキャピタル「ソーシャル・キャピタル」CEOであり、フェイスブックの元幹部としても知られるチャマス・パリハピティヤ氏は2日、ユーチューブ番組『People by WTF』に出演し、ビットコインBTCBTCには「構造的な欠陥」があり、中央銀行の準備資産にはなり得ないと断言した。

ビットコインが抱える2つの「構造的失敗」とは

インドの著名投資家ニキル・カマスとの対談のなかでパリハピティヤ氏は、ビットコインが広く普及する上での限界について、持論を展開した。

同氏は「現時点で、ビットコインには人々が理解すべき構造的失敗がある。暗号資産が中央銀行に採用されるために必要な特徴、すなわち『代替可能性(ファンジビリティ)』と『プライバシー』の2つの次元で、ビットコインは失敗している」とし、この欠点がある限り、ビットコインは「ETF(上場投資信託)や個人投資家の領域に留まり続ける」と指摘している。

カマス氏から「金(ゴールド)はその条件を満たしているのか」と問われると、パリハピティヤ氏は「容易に満たしている」と即答。「中国の中央銀行がどれだけの金を保有しているか、あるいは私がどれだけ持っているか、誰にも分からない。しかしビットコインには公開された台帳があり、どのアドレスにどれだけあるかが判明してしまう」と、その違いを語った。

また、代替可能性については「その特定のトークンが、過去に何を買うために使われ、どのウォレットを経由してきたかという履歴がすべて追跡可能だ。この歴史が見えてしまうがゆえに、真の意味で自由に取引することが難しくなっている」と指摘した。これは、例えば犯罪やテロ組織への資金提供などに使用されたビットコイン及びウォレットについて、取引所が入金を拒否したり、凍結したりする可能性について言及したものと思われる。

一方で、ステーブルコインについてはポジティブな評価を下している。

「ステーブルコインは、取引の摩擦を減らし、決済インフラを普及させる構造的なイノベーションであり、私は大好きだ」とコメント。ただし、「分散化を目指しているのに、なぜ暗号資産取引所や米ドルという中央集権的なものに再び依存(裏付け資産として米ドルなどを採用することを指す)しなければならないのか。その論理が根本的に理解できない」と現状に疑問を呈した。その上で、「いずれゴールドや現実資産(RWA)に裏付けられたステーブルコインも登場するだろう」とし、その将来性を高く評価した。

全ての取引履歴が公開されていることこそがビットコインの大きな特長であり、長所であると論じられることが多い中で、「中央銀行準備資産になれるか」という観点からは弱点になりうることを示した議論と言えそうだ。

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2017年の仮想通貨ブームの頃に興味を持ち、以降Web3分野の記事の執筆をし続けているライター。特にブロックチェーンゲームとNFTに熱中しており、日々新たなプロダクトのリサーチに勤しんでいる。自著『GameFiの教科書』。
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