暗号資産(仮想通貨)取引所大手のバイナンスは30日、セキュリティ上の問題について「損失はすべて補償する」と公式Xで表明した。予防措置としてすべての入金と出金を一時停止しており、調査が終わり次第、事後報告を公表するという。
バイナンスが損失の全額補償を表明、入金と出金は一時停止
バイナンスは日本時間9時13分の投稿で、問題の解決に休まず取り組んでいるとし、利用者の資金は安全だと説明した。
バイナンスによると、入金と出金は、セキュリティの確認や資金の凍結を進め、法執行機関と連携する間、予防措置として一時停止している。調査の完了後には事後報告を公表するとし、情報は公式のチャネルだけを頼りにするよう呼びかけた。
共同創業者のイー・ハー氏は、それより前の9時4分に、ハッキングによる損失はバイナンスがすべて補償すると投稿していた。公式の投稿は損失とだけ書き、ハッキングという言葉は使っていない。
同社は6時台から、セキュリティ上の問題の可能性があるとの情報を把握し調査していると説明してきた(バイナンスの資金流出の疑い)。7時33分には出金を問題の解決後に再開すると投稿し、8時6分にはBinance Alpha(バイナンス・アルファ)の取引を一時停止していた。
創業者のチャンポン・ジャオ(CZ)氏は7時23分、USDT
USDTとUSDC
USDCの凍結分を差し引いた損失は約10億ドル(約1,579億円)とする第三者の推計を引用し、「損失はそれより少し多いかもしれないが、補償する」と投稿した。
同氏は6時15分の投稿で、現在はバイナンス(.com)の経営には携わっていないが、株主だとしている。
確認済みの凍結総額は約30億ドルとバイナンス、被害額と原因は未公表
バイナンスは8時22分、確認済みの凍結総額は25.4億ドル(約4,011億円)だと投稿した。法執行機関や発行体などと連携して追跡を続けており、額はさらに増える可能性があるという。
バイナンスは9時52分、確認済みの凍結総額が約30億ドル(約4,737億円)になったと更新した。9時13分の投稿では、資産の凍結に素早く協力した業界の各社に謝意を示した。
イー・ハー氏は9時24分、Arbitrum(アービトラム)のセキュリティ評議会が約3,050万ドル(約48.2億円)を凍結する取引を実行したと投稿した。
Etherscan(イーサスキャン)の記録では、日本時間30日5時24分、同サイトが「Binance 14」と表示するバイナンスのウォレットから、「Binance Hot Wallet Exploiter 2」のアドレスへ、約16.2億USDT(約2,551億円)を含む63種類のトークンが移った。
同じ取引では約16.7万ETH
ETH(JinaCoinの価格データで、日本時間9時24分時点の価格で約587億円)も同じアドレスへ送られた。バイナンスは9時56分時点で、被害額や原因を公表していない。
BNB
BNBは日本時間30日9時20分時点で約10万9,258円と、24時間で8.84%下がった。
日本居住者向けにサービスを提供するBinance Japan株式会社(バイナンスジャパン)のお知らせページには、9時11分時点で本件についての案内は出ていない。
金融庁は2021年6月、無登録で暗号資産交換業を行う者として、バイナンスを運営するBinance Holdings Limitedに警告書を出した。2018年3月にも「Binance」あての警告書がある(金融庁が警告した無登録業者の一覧)。
バイナンスは、調査が完了したら事後報告を公表するとしている。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=157.91円)。ETHはJinaCoinの9時24分の円建て価格で換算
※30日、バイナンスが9時52分に確認済みの凍結総額を約30億ドルに更新したことを追記しました。
