Proof-of-Liquidityは新時代のコンセンサスモデルとなるか
レイヤー1ブロックチェーン「Berachain(ベラチェーン)」は6日、メインネットの立ち上げに伴い、初期貢献者に対するネイティブトークン「BERA」のエアドロップを実施した。同時に主要な暗号資産(仮想通貨)取引所にも上場し、取引は1ドルで開始。一時約15.5ドルまで急騰し、上場直後に15倍以上の上昇を記録した。
![](https://jinacoin.ne.jp/wp-content/uploads/2025/02/BERAUSDT_2025-02-07_14-01-34.png)
仮想通貨データプロバイダー「CoinMarketCap(コインマーケットキャップ)」によると、BERAは1ドルで取引開始後、一時15.5ドルまで急騰した。しかし、その後価格は調整局面に入り、本記事執筆時点では約7.7ドル付近を推移している。
ベラチェーンの公式ドキュメントによると、BERAの総供給量は5億BERA。このうち15.8%(7,900万BERA)がエアドロップに割り当てられており、現在の価格で換算すると総額約6.1億ドル(約926億円)に相当する。
![BERAトークン、トーケノミクス](https://jinacoin.ne.jp/wp-content/uploads/2025/02/bera-allocation-scaled.jpg)
エアドロップ以外では、総供給量の34.3%がベラチェーンのシード、シリーズA、シリーズBの資金調達ラウンドに参加した投資家のために確保され、20%がエコシステムと研究開発に割り当てられている。
さらに、16.8%はのコア開発者、13.1%はコミュニティ・イニシアチブのために確保されている。
ベラチェーンはEVM互換のレイヤー1ブロックチェーンであり、独自のインセンティブ設計「Proof-of-Liquidity(PoL)」を採用している。PoLは、従来の「Proof-of-Stake(PoS)」を拡張し、ステーキングに加えて流動性提供をバリデータの選定や報酬分配の基盤とする仕組みだ。
この設計により、バリデータと流動性提供者の関係が強化され、エコシステム全体の持続可能性が向上する。流動性の増加は取引のスリッページを減少させ、ネットワークの安定性を高める。また、バリデータは報酬の最大化を図るために流動性提供を促進し、エコシステムの成長を後押しする。
ベラチェーンのメインネットローンチとBERAの市場デビューは、独自の「Proof-of-Liquidity」メカニズムによる革新性から注目を集めた。今後の焦点はエコシステムの発展と実需拡大であり、投資家は短期的な価格変動に惑わされず、技術面や採用状況、市場環境を総合的に見極めることが求められる。
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