本格稼働でコミュニティの期待が高まる
イーサリアム仮想マシン(EVM)と互換性を持つレイヤー1ブロックチェーン「Berachain(ベラチェーン)」は4日、2月6日にメインネットを公開すると発表した。
ベラチェーンは、独自開発のモジュラー型フレームワーク「BeaconKit(ビーコンキット)」上に構築されており、コンセンサスアルゴリズムとして「PoL(プルーフ・オブ・リクイディティ)」を採用している点が特徴だ。
従来のブロックチェーンでは、ネットワークの維持に貢献するバリデータに重点が置かれていたが、ベラチェーンはユーザーやアプリケーションに焦点を当てている。ネットワーク参加者全員に対するインセンティブを調整することで、ユーザーの積極的な関与を促し、安全かつ健全なエコシステムの構築を目指している。
ベラチェーンは2024年1月にテストネット「Artio(アルティオ)」を公開。ユーザーはテストネットトークンを活用し、同チェーン上で提供される分散型取引所(DEX)やレンディングプラットフォームを通じて、実際の運用に近い形でトークンの取引を体験できた。このテストネットへの参加が、将来的な独自トークンのエアドロップにつながる可能性があるとしても注目を集めていた。
今回の発表では、メインネットローンチと同時に、独自トークンのトークン生成イベント(TGE)も開催されることが明らかになった。ベラチェーンでは、ガス代の支払いとステーキングに用いる「BERA」、ガバナンスやインセンティブとして機能する「BGT」、そしてネットワーク内での決済手段となるステーブルコイン「HONEY」の3トークンモデルを採用している。具体的なトークノミクスやトークンの詳細は、5日に発表される予定だ。
なお、ベラチェーンはメインネット公開に先立ち、初期流動性の確保を目的としたプラットフォーム「Boyco(ボイコ)」を1月28日にリリース。ボイコでは、ユーザーが資産を預けることで、その種類や量に応じてBERAなどの報酬を獲得できる仕組みが提供されていた。ボイコは3日に運用を終了し、資産の預け入れも同日に締め切られた。預け入れた資産はメインネットローンチ後に正式にベラチェーンにブリッジされる予定だ。
ベラチェーンは、PoLを採用し、3トークンモデルによる経済設計を導入することで、流動性とネットワークの安全性を両立させる仕組みを構築している。メインネットローンチ後、エコシステムがどのように発展し、ユーザーやプロジェクトがどのように関わっていくのか、今後の展開に注目が集まる。
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