にゃんまるコインの海外展開とMocaverse連携を後押し
グローバルWeb3企業「Animoca Brands(アニモカブランズ)」の日本法人であり戦略的子会社である「Animoca Brands Japan(アニモカブランズジャパン)」は16日、ミームコイン「NYANMARU Coin(NYAN)」とのパートナーシップ締結を発表した。NYANエコシステムの拡大を目指す「NYANMARU Acceleration Program(にゃんまる・アクセラレーション・プログラム)」にアニモカブランズジャパンが採択された形となり、今後、NYANのグローバル展開や価値向上を支援していく。
マルハンIP基盤の異色ミームコイン「NYAN」
NYANは、パチンコホールやボウリング場などを運営する「株式会社マルハン」のオリジナルキャラクター「にゃんまる」をモチーフとする暗号資産(仮想通貨)で、発表によれば「ファンの有志によって立ち上げられたミームコイン」とされている。2024年12月にはSolana(ソラナ)基盤のDEX(分散型取引所)である「Raydium(レイディウム)」に上場している。
また、エンタメ領域のWeb3技術活用に向けた研究開発コンソーシアム「TAMAGOプロジェクト」の公認を受けている点や、東証スタンダード上場の「GFA株式会社」が子会社を通じて保有している点など、従来のミームコインとは一線を画す取り組みが特徴だ。プレスリリースによれば、日本発のIPを活用したミームコインとして、国内最大の時価総額を誇るとされている。
アニモカによるグローバル展開支援と「Mocaverse」連携
アニモカブランズジャパンは、「Web3のマスアダプションを加速する」というミッションのもと、日本のIPやコンテンツの世界展開を支援している。今回の提携では、親会社であるアニモカブランズが持つ540社以上のポートフォリオ企業ネットワークや、これまでの知見を活かし、NYANのグローバルマーケティングと価値向上を推進する。
具体的な取り組みとして、アニモカブランズのフラッグシッププロジェクトであり、メンバーシップNFTコレクションでもある「Mocaverse(モカバース)」との連携も進めていく予定だ。
アニモカブランズジャパンCEOの天羽健介氏は、自身のXで提携の背景について言及。昨今のミームコインブームを通じて「コミュニティファースト」の重要性を学んだとしつつ、今後は実用的なユーティリティが付加された「コーポレート型」や「インフルエンサー型」のミームコインへと進化していくとの考えを示した。
NYANを、企業によるIP活用の先進事例と位置づけ、新たなWeb3ビジネスモデル構築の可能性を見出しているようだ。
企業やIPがWeb3、特にミームコインという形態とどのように関わっていくのかを示すモデルケースとして、今後の展開に注目したいところだ。
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