一時12.40ドルを上回るも急反落
ドナルド・トランプ米大統領は24日、ソーシャルメディアプラットフォーム「Truth Social(トゥルース・ソーシャル)」で、自身をモチーフにしたミームコイン「トランプコイン(TRUMP)」に関して投稿。トランプ大統領は投稿内で「私はトランプコインが好きだ」と語り、好意的なスタンスを示した。

今回のトランプ大統領の投稿により、トランプコインは急騰。一時12.40ドルを上回る値動きを見せた。だが12.40ドル付近は、15日や16日にも価格上昇が抑えられた強いレジスタンスラインとして機能している。このラインを明確にブレイクできずに価格は反発し、一時11.30ドルを割り込む下落を見せた。記事執筆時点では11.70ドルまで価格を戻しており、再度高値を試すような動きを見せている。

以前にもトランプコインについて言及
トランプ大統領は1月21日、ホワイトハウスで行われた共同記者会見で、トランプコインに初めて公式に言及している。記者から「任期中に私的な利益を生むようなものを販売し続けるつもりか」と問われたトランプ大統領は、「利益的なものなのか、今いくらなのかなど詳細を把握していない」と回答した。この発言は実際にトークンを把握していないのではなく、米憲法における大統領の個人利益に関する制約に配慮したものと見られている。
一方、同日にはトランプ大統領による大統領就任スピーチが行われたが、暗号資産(仮想通貨)に関する具体的な言及はなかった。この事実による市場の失望も影響し、1月19日に77.98ドルまで上昇していたトランプコインは一時34.43ドルを下回る急落を見せている。
トレンドを追いかけるリスクに要注意
今回のトランプコイン急騰には大口投資家であるクジラも食いついたが、結果的に手痛い損失を受けたようだ。XユーザーのAi 姨氏の投稿によると、あるクジラがトランプ氏の投稿からわずか3分後に、499.5万USDCで401,420枚のトランプコインを購入したものの、相場の反転によりわずか1時間で全ポジションを売却。トータルで19.7万ドルもの損失を被ったという。
この出来事は、仮想通貨市場における熱狂的なトレンドを追いかけるリスクを物語っている。一足トレンドに乗り遅れると高値掴みとなり、想定外の損失を抱えることにも繋がりかねない。フェイクニュース等も市場で流布されている中、投資家は情報の信頼性を確認し、冷静な投資判断を進めていく必要がある。
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