暗号資産の負の側面
国際的なテロリストグループ「ISIS」および関連するグループが、資金調達などの経済活動にステーブルコイン「テザー(USDT/Tether)」を利用していることが、ブロックチェーン分析企業の「TRM Labs」の調査により21日に明らかとなった。
米財務省や 国連が発表した最近の報告書によると、アジア全域でISISとその支持者による仮想通貨の使用が増加しており、一部の犯人とされる人物が各国の法執行機関によって逮捕されている。
TRM Labsによると、タジキスタンの複数の親ISISグループが、アフガニスタンのISIS関連組織「ISKP」に参加する戦闘員のリクルートなどのために、20222年にTronベースのテザーで約200万ドル(約2.8億円)調達した。この形での資金調達は1年以上行われているという。ブロックチェーン上でその資金を追跡したTRM Labsは、そのグループが資金の一部を現金化するために使用した取引所に通知し、幹部逮捕につながったという。
また、インドネシアでは、インドネシアの取引所を利用する個人から、TRM Labsがシリアにおける親ISISの資金調達キャンペーンに利用されている現地取引所のものであると特定したアドレスに51万7000米ドル(約7300万円)以上が送金された。2022年年間を通して、数十回の送金が行われ、こちらもTronベースのテザーによって行われたという。

出典:TRM Labs
TRM Labsは、この他にも複数の事例を紹介している。
いずれの事例にも共通するのは、ISISとその支持者とのオンチェーンでのつながりだ。ブロックチェーン上で寄付を追跡し、寄付者を特定することは、世界中の親ISISネットワークをマッピングし、潜在的に混乱させるために重要である、とTRM Labsは結論付けている。
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