今後も数兆円規模の追加購入が可能とされる
米国テクノロジー企業「Strategy(ストラテジー、旧マイクロストラテジー)」は5日、4月28日から5月4日にかけて約1,895 BTCを約1億8,030万ドル(約259億円)で追加購入したと発表した。これにより、同社のビットコイン保有総量は555,450 BTCに達し、評価額は約7.5兆円にのぼる。
今回の購入価格は1 BTCあたり約95,167ドルで、これにより同社の平均取得価格は1 BTCあたり約68,550ドルとなった。購入資金の原資は、自社株および永久優先株「STRK」の売却によるものだ。
具体的には、以下のような株式の売却が行われた。
- 自社株:約35万株(約1.2億ドル/約172億円)
- STRK:約57万株(約5,180万ドル/約74億円)
また、4月27日時点で、クラスA普通株式約210億ドル(約3兆円)、STRK約208億ドル(約2.9兆円)相当が売却可能とされており、今後のビットコイン購入余力も十分に残されている。
ストラテジーのビットコイン購入履歴をリアルタイムで追跡できる「saylortracker.com」によると、同社の含み益は約140億ドル(約2兆円)にのぼる。
ストラテジー社のビットコイン大量保有は、財務戦略の大胆な一極集中化を意味する。平均取得価格を超える水準での継続的購入は、含み益が出ているうちは有効でも、価格急落時には損失が直撃する。資産の流動性や事業への資金配分リスクを考慮すれば、財務的健全性には疑問が残る構造だ。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=143.97円)