米SECの暗号資産ルール案、意見募集が締め切り──ナスダックは支持、銀行団体は慎重

米SECの暗号資産ルール案、意見募集が締め切り──ナスダックは支持、銀行団体は慎重
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shoko-koyama
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Highlights
  • 米SECの暗号資産の発行などのルール案、意見募集が米東部時間20日に期限
  • ナスダックは条件付きで支持、トークン化株の取引に発行企業の同意を求める
  • 米独立地域銀行協会は預金への影響の分析を要求、パブリック・シチズンは撤回を求めた

米証券取引委員会(SEC)が8月に提案した暗号資産(仮想通貨)の発行などのルール案(Regulation Crypto Assets)は、米東部時間20日(日本時間21日)に意見募集の期限を迎えた。取引所を運営するNasdaq(ナスダック)は条件付きで支持すると表明した一方、米独立地域銀行協会(ICBA)は、コミュニティーバンク(地域の中小銀行)の預金への影響を分析するまで最終決定しないよう求めた。

SECの暗号資産ルール案、2つの発行の免除とセーフハーバー

SECの発表によると、ルール案は、4年間で500万ドル(約7.9億円)までの発行と、12カ月ごとに7,500万ドル(約119億円)までの発行を、それぞれSECへの登録の義務から免除する内容だ。

条件を満たせば、米証券法(1933年)と米証券取引所法(1934年)のうえで暗号資産が投資契約の対象でなくなったとみなすセーフハーバー(一定の条件で規制の対象外とする規定)や、この免除による発行と一部の流通取引について、州ごとの登録を不要にする規定も盛り込んだ。

日本では7月、暗号資産の規制を資金決済法から金融商品取引法に移す改正法が成立した。発行者がいる暗号資産の発行者に、募集・売出しの際の情報の公表を義務付ける。国内の規制の動きは、JinaCoinの暗号資産の規制トラッカーで追える。

SECの意見書の一覧は、1ページ30件で6ページにわたる。日本時間21日時点で、最初のページの30件は、一覧上の受付日がすべて10月19日か20日だった。

SECのアトキンス委員長とウエダ委員は10月1日、SECの暗号資産タスクフォースを率いたピアース委員の退任に寄せた声明を出している。

ナスダックは支持しトークン化株に発行企業の同意を求める、AIMAは修正を提言

ナスダックは20日の意見書で、暗号資産の特徴に合わせた枠組みを全体として支持すると表明した。SECが正式な規則制定の手続きをとった点も評価している。

そのうえで、登録された証券と経済的に同じトークンは、発行企業が同意した場合に限り、登録証券と同じ市場のルールに従う場で取引されるべきだと主張した。

米国では、ニューヨーク証券取引所を傘下に持つインターコンチネンタル取引所(ICE)とOKXの合弁が計画する市場で、マイクロソフトなど16社が、第三者がトークン化した自社株の取引に反対している(10月19日付の告知の時点)。ナスダックの意見書は、この市場には触れていない。

ヘッジファンドなどの業界団体であるオルタナティブ投資管理協会(AIMA)は、資本形成を促し、投資家に信頼できる情報を与える釣り合いのとれた枠組みを支持するとしたうえで、8項目の提言を出した。

その中で、前述のセーフハーバーを、米投資顧問法と米投資会社法にも広げるよう求めた。ファンドによる転売のためのセーフハーバーも求めている。

米国の政策団体ハイパーリキッド・ポリシー・センターは、SECの一覧では10月19日に受け付けられた意見書で、ルール案の早期の採択を求めつつ、エアドロップの扱いを条文に書き込むことなどを提案していた。

米独立地域銀行協会は預金への影響を懸念、パブリック・シチズンは撤回を要求

ICBAは20日の意見書で、ルール案がほかの施策と合わさって暗号資産の取引が広がれば、コミュニティーバンクの預金がステーブルコインの発行体や保管業者、取引所などに移り、地域への貸し出しが減るおそれがあると指摘した。

そのうえで、預金の分布や銀行の資金調達コスト、地域の貸し出しへの影響について、連邦の銀行監督当局と協議して作った追加の経済分析を公表するよう求めた。影響を把握し対処する仕組みを整えるまで、規則を最終決定しないよう主張している。

消費者団体のパブリック・シチズンは20日の意見書で、ルール案は連邦証券法による十分な保護から暗号資産を事実上外すものだと批判し、提案の撤回と、SECによる取り締まりの再開を求めた。ルールの施行前に有罪判決や処分を受けた者の参加を妨げない点や、州による取り締まりが及ばなくなる点も問題視している。

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※金額は執筆時点のレートで換算(1ドル=158.36円)

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仮想通貨歴6年。ニュース記者歴4年。常に仮想通貨ニュースを追う。情報ソースを追究し正しい情報をわかりやすく伝えることに努めている。仮想通貨は下落するたび買い増すタイプで、主にステーキングで資産運用中。
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