別荘ブランドNOT A HOTEL(ノット・ア・ホテル)を展開するNOTA(ノタ)は6日、東京証券取引所(東証)からグロース市場への新規上場の承認を受けた。上場予定日は12月9日。子会社のNOT A HOTEL DAOが発行する暗号資産(仮想通貨)NOT A HOTEL COIN(NAC)は、GMOコインの取引所で執筆時点(日本時間6日17時16分)1,152円だった。
NOTAが12月9日上場へ、想定時価総額は約1,111億円
同社の取締役会決議のお知らせによると、公募は508万800株、引受人の買取引受による売出しは1,221万6,600株、オーバーアロットメントによる売出しは上限259万4,600株。上場承認のお知らせでは、主幹事を野村證券とSBI証券としている。
仮条件は20日、公開価格は30日に決める予定。有価証券届出書の提出時の想定発行価格は1,390円で、上場時の発行済株式総数7,989万8,000株を掛けると約1,111億円になる。
公募の手取概算額は65億7,200万円(想定発行価格で算出)。海外販売と第三者割当増資の分とあわせ、人件費とマーケティング費に充てる予定で、使途にNACの事業は挙げていない。同日公表した2027年3月期の業績予想は、売上高325億7,800万円、営業利益69億5,800万円。
6日の上場承認のお知らせ、取締役会決議のお知らせ、業績予想は、いずれもNACの名前を挙げていない。業績予想は、その他事業に暗号資産関連事業を含むとしている。
NACの取扱業者と価格、6日は1,150円台
金融庁の暗号資産交換業者登録一覧(9月30日現在)をJinaCoinが集計したところ、NACを取り扱う業者として記載されているのはGMOコインの1社。コインチェックは基準日より後の10月8日、販売所でNACの取扱いを始めた。
国内の取扱業者9月30日現在
NACを取り扱う国内の登録業者
GMOコイン
登録一覧の「取り扱う暗号資産」欄にNACの記載がある業者。取引所形式か販売所形式かは区別していません。
GMOコインの15分足では、日本時間6日6時以降の約定は1,151〜1,152.999円の範囲だった。
12時台の後は15時45分まで約定がなく、それ以降は執筆時点まで1,152円。6日6時からの出来高は約1,126 NAC。
| 日付 | NACの主な出来事 | その日のGMOコインでの価格 |
|---|---|---|
| 2024年10〜12月 | GMOコインでIEO(取引所を介した新規の暗号資産販売) | 1,000円(募集価格) |
| 2024年12月13日 | GMOコインで取引開始 | 高値3,200円、終値2,927円 |
| 2026年10月5日 | 社名変更・住宅参入の発表 | 終値約1,061円 |
| 2026年10月8日 | コインチェックが取扱い開始 | 高値1,500円、終値約1,218円 |
| 2026年11月6日 | 東証の上場承認 | 1,152円(17時16分時点) |
上場申請の書類が記すNACの位置づけ
NOTAが東証に提出した新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)によると、NACは資金決済法上の暗号資産で、連結子会社のNOT A HOTEL DAOが発行する。
NOT A HOTEL DAOは2023年7月、NACの発行・運営を目的にNOTA(当時はNOT A HOTEL)が設立した。設立時の社名はNOT A HOTEL NFT。
2024年10〜12月にGMOコインで募集したNACのIEOの調達額は、同書類によると20億円。資金はセカンドハウスの購入などに使い、会計上は負債(契約負債)として計上している。残高は2026年3月末で19.4億円。
利用者がNACをNOT A HOTEL DAOに貸し出し、宿泊権かNACの報酬を受け取るNACレンディングの残高は、3月末で10.6億円だった。
連結貸借対照表に計上したNACは同時点で142万4,341NAC(10億9,500万円)。このほか、発行時に自社へ割り当て、資産に計上していないNACが同時点で36万8,557NACあった。
リスクの欄では、NACは自社グループが発行する暗号資産のため、流通市場での「取引量・流動性は限定的」と説明する。7月に可決された金融商品取引法などの改正法により、NACの発行・レンディングに新たな登録・届出義務が課される可能性にも触れた。
関連:コインチェック、仮想通貨NACの取扱い開始──NOT A HOTELアプリと連携
関連:NOT A HOTEL、社名をNOTAに変更し住宅参入──仮想通貨NACは1,064円台
