新潟市は、「株式会社TORAT」と連携し、ブロックチェーン技術を活用して社会貢献活動を可視化する新しいプロジェクトを始めました。この記事では、ボランティア活動の履歴をデジタル証明書として記録・管理し、その価値を高めていく取り組みと今後の展望をご紹介します。
新潟市とは

新潟市は、日本海に面し、豊かな自然と独自の文化をもつ都市です。観光・農業・漁業などが盛んで、近年は地域活性化に向けたさまざまな取り組みが進められています。
今回のプロジェクトもその一環として、市民が社会貢献に気軽に参加できる環境づくりを目指しています。
株式会社TORATとは

株式会社TORATは、東京都中央区に拠点を置くブロックチェーン関連企業です。これまでにもさまざまな業界に技術提供を行っており、特に社会貢献活動や地域活性化への応用に力を入れています。
本プロジェクトでは、活動証明をブロックチェーン上で発行・保存できるシステムや、参加者向けの「チャレンジ企画」などを提供し、信頼性と透明性の高い仕組みづくりに取り組んでいます。
「社会貢献活動可視化プロジェクト」とは

「社会貢献活動可視化プロジェクト」は、ボランティアや地域活動の履歴をブロックチェーンで記録し、だれでも確認できるようにする取り組みです。
2025年4月20日に開催されるイベント「海辺のピクニック」をきっかけにスタートし、最初の取り組みとして、新潟市北区・海辺の森で活動する「海辺の森ボランティア制度運営委員会」のイベントで、環境保全などに取り組んだ参加者へデジタル証明書が発行されます。
また、参加者向けには技術体験を兼ねた「チャレンジ企画」も用意されており、ブロックチェーン技術が地域活動にどう活かせるかを実証する場としても注目されています。
証明書発行とデジタル記録の仕組み
本プロジェクトでは、ボランティア活動の履歴をブロックチェーン上に記録し、スマートフォンなどを使っていつでも確認できる「デジタル証明書」として発行されます。証明書は第三者にも共有可能で、信頼できる活動履歴として活用されることが期待されています。
また、イベントに参加すると証明書だけでなく、チャレンジ企画による特典も受け取れるようになっており、楽しみながら地域貢献に参加できる設計です。
今後は、この仕組みを基にDAO(分散型自律組織)としての運営体制を構築し、地域社会の中で持続的かつ自律的な参加の仕組みを作っていく構想も進められています。
今後の展望と可能性
この取り組みが軌道に乗れば、地域の社会貢献活動を見える化する新しいモデルとして、全国の自治体や団体に広がる可能性があります。
ブロックチェーンによる証明書発行の仕組みは、他分野にも応用が可能で、活動の信頼性や参加者のモチベーション向上にもつながると期待されています。
将来的には、DAOを活用した地域コミュニティ運営が一般化し、ボランティア活動がより身近で続けやすい形になっていくことが目指されています。
おわりに
社会貢献活動を“見える化”することは、参加する人の意欲や評価を高め、地域のつながりを強める大きなきっかけになります。新潟市と株式会社TORATが手がけるこのプロジェクトは、持続可能な地域づくりに向けた新しい一歩として、今後の展開にも注目が集まりそうです。