暗号資産(仮想通貨)ウォレットMetaMask(メタマスク)は4日、予測市場機能を新たに提供開始したと発表した。同機能は分散型予測市場業界最大手のポリマーケットを基盤とし、ユーザーはウォレット内から現実世界の出来事の結果を取引できるようになる。
ワンタップ入金で予測市場に即アクセス、報酬ポイントも付与
予測市場では、将来の出来事がどうなるかを予測し、そのポジションを売買する。スポーツや政治に加え、「ビットコイン価格は12月に10万ドルを超えるか」といった暗号資産関連の市場も利用できる。
予測市場では、参加者の判断がそのまま数値となり、多くの人の見方が市場価格に集約される。この「群衆の判断をまとめた指標」は、個々の専門家や調査よりも高い精度の予測につながることが示されている。
今回の統合により、アプリから直接予測市場へアクセスできるようになった。ユーザーはアプリ内で市場を一覧し、関心のあるテーマを選んでそのまま売買に進める。EVM互換チェーン上のあらゆるトークンを用いたワンタップ入金に対応し、オンボーディングやKYC(本人確認)は不要である。
市場が決着した際には利益をウォレットに直接受け取れるほか、取引ごとにメタマスク独自の報酬プログラム「MetaMask Rewards(メタマスク・リワーズ)」のポイントが付与される仕組みも用意されている。
また、予測市場を利用する際も、メタマスクで従来から採用されているセルフカストディの仕組みが維持される。資産や秘密鍵はユーザー自身が保持したまま取引を行う構成であり、外部に預け替える必要はない。
アプリ内で入金から取引まで完結する今回の仕組みにより、分散型サービスの利用ハードルが下がることが期待される。予測市場を通じて、多くのユーザーがイベント型の取引体験に触れやすくなり、暗号資産の使い方がより多様化する可能性がある。
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