米暗号資産取引所Kraken(クラーケン)は、トークン化株式の業界標準「xStocks(エックスストックス)」を発行するBacked Finance AG(バックド・ファイナンス)の買収に合意したと発表した。買収により、トークン化株式の発行・取引・決済を統合し、オープンな資本市場インフラの構築を加速する。
デビュー半年で取引高100億ドル
エックスストックスは2025年初にデビューし、6カ月間で取引所とオンチェーンの合計取引高が100億ドルを突破した。現在、60以上のトークン化株式とETFを提供しており、すべてのトークンは1対1で原資産に裏付けられている。ソラナとイーサリアムで稼働中で、トン、トロン、マントル、BNBチェーンへの統合も近日予定されている。
投資家はクラーケンで週5日24時間取引できるほか、オンチェーンでは24時間365日の取引が可能だ。エックスストックスは自己管理が可能で、マルチチェーン対応を前提に設計されており、より広範なエコシステム全体でインフラをオープンかつ利用可能な状態に保っている。
クラーケンのアージュン・セシ共同CEOは「バックドのクラーケンへの統合は、オープンでプログラマブルな資本市場に必要なコアアーキテクチャを強化する。発行、取引、決済を単一のフレームワークで統合することで、トークン化資産のインフラが透明性、信頼性、グローバルなアクセス性を維持することを保証する。これは単に米国株へのアクセスを提供するだけでなく、デジタル時代における資産所有の意味を再定義するものだ」と述べた。
バックドの共同創業者アダム・リーバイ氏は「2021年の創業以来、暗号資産と伝統的金融をシームレスに橋渡しする、コンプライアンスとスケーラビリティを備えたソリューションを構築してきた。クラーケンの規模でそのビジョンを引き上げることで、世界中で金融アクセスを民主化するために設計されたインフラの拡大を加速できる」と語った。
クラーケンは、ブレイクアウト、スモール・エクスチェンジ、ニンジャトレーダーなど最近の戦略的買収を通じて事業を拡大しており、今回の買収はリアルワールドアセット(RWA)をオンチェーン化する戦略の一環となる。




