米予測市場プラットフォームKalshi(カルシ)は1日、ソラナブロックチェーン上で同社のイベント契約(予測市場への賭け)をトークン化し、売買可能にしたことを明らかにした。
暗号資産トレーダーを取り込み、流動性を強化
カルシは2018年に設立され、米商品先物取引委員会(CFTC)の認可を受けた米国初の連邦規制対象予測市場として知られる。従来よりUSDC・SOLなどによる入金を受け入れ、ソラナのオラクルサービスPyth Network(ピスネットワーク)との提携を通じてリアルタイムデータを提供するなど、Web3技術との親和性を高めてきたが、今回の動きはさらに一歩踏み込んだものとなる。
今回の発表により、ユーザーはカルシのプラットフォーム上で扱われている契約と同様の機能を持つトークンを、ソラナ上で通常の暗号資産と同じように保有・取引できるようになる。
この「デジタル化された予測権」とも言えるトークンは、カルシのインターフェースを介さずにブロックチェーン上で直接取引できるため、ユーザーに高い匿名性と自由度を提供する。競合であるポリマーケットが提供するオンチェーン取引と同様の体験を実現するものだ。
また、DeFi(分散型金融)プロトコルであるDFlow(ディーフロウ)とジュピターが機関投資家向けクライアントとして機能し、カルシのオフチェーンの注文板(オーダーブック)とソラナ上の流動性を接続する役割を果たすという。
ソラナの公式Xはアイコンをカルシのイメージカラーに変更し、今回の発表を大々的にアピールしている。ソラナブロックチェーンへのカルシの参画が、いかに重要視されているかがうかがえるだろう。
11月25日には、ポリマーケットがCFTCから正式な承認を得たことを発表している。ポリマーケットは2022年にCFTCから規制違反で運営停止命令を受けた後、米国外で運営を続けていたが、今後、約4年ぶりに米国市場へと帰還する見込みだ。
さらなる競争激化が予想される中で、カルシは暗号資産ネイティブなトレーダーを取り込み、市場の流動性を確保することを目指す。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=155.62円)




