ソラナ現物ETF、上場に一歩前進──米SECがフィデリティ申請を受理

木本 隆義
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CMEでの先物上場を追い、現物ETFも本格審査へ

米証券取引委員会(SEC)は3日、Cboe BZX取引所から提出されていた「Fidelity Solana Fund(フィデリティ・ソラナ・ファンド)」(フィデリティのソラナ現物ETF)に関する規則変更提案(19b-4申請)を正式に受理した。

フィデリティがソラナ(SOL)の現物ETFを申請したというニュースは、大きなインパクトがある。ビットコインイーサリアムの現物ETFが米国で承認された時点で「次はアルトコインETFの時代だ」という見方はすでにあったが、ソラナがここまで早く有力候補になるとは予想外だった。ソラナは高速かつ低コストのブロックチェーンとして知られ、トランザクション処理の速さが特徴でNFTやDeFi分野からの支持も厚い。時価総額もトップクラスであるため、機関投資家が注目するのも当然といえる。

フィデリティは、運用資産が数兆ドル規模に達する世界有数の資産運用会社であり、同社が「SOLを現物で買う」ETFを立ち上げるというだけで、業界全体にとって極めて大きな出来事となる。実際、ビットコインETFの際にも短期間で大規模な資金流入が起きたため、ソラナに対しても同様の期待を寄せる投資家が多い。ただし現段階では、SECが申請を受理したものの、承認まではまだ時間がかかる可能性が高い。SECは過去にも審査期限を延長したり追加書類を求めたりするケースが多く、どう転ぶかは不透明ではある。ただし、ビットコインやイーサリアムの例を鑑みると、最終的には好材料になると見る向きが強い。

なお、ソラナ自体には過去にネットワーク停止や、流動性の急低下といった課題も存在しており、イーサリアムと比較すると不安定との見方もある。とはいえ、3月には世界最大のデリバティブ取引所であるCMEがソラナの先物取引を開始しており、規制された市場における取引インフラの整備が進んでいる。こうした市場の制度化は、SECがETFを承認する際に重視する「価格の透明性」や「市場操作の防止」において重要な材料となる可能性がある。また、大手であるフィデリティの参入は、投資家にとっての信頼感を高める要素としても機能する。

直近では米国が関税を引き上げるなど貿易摩擦への懸念が高まっており、暗号資産(仮想通貨)全体の価格が下落基調にある。たとえETF申請というプラス材料があっても、マクロ経済の逆風で相殺されることは仮想通貨界では珍しくない。ソラナの価格が短期的に急騰するかは不透明だが、中長期的には機関投資家の参入が容易になり、ソラナへの資金流入や評価向上が期待できそうだ。

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フリーエコノミスト。仮想通貨歴は9年。Liskで大損、BTCで爆益。タイの古都スコータイで、海外進出のための市場調査・戦略立案・翻訳の会社を経営。1973年生。東海中高、慶大商卒、NUCB-MBA修了。主著『マウンティングの経済学』。来タイ12年。
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