ラッパーのドレイク氏、公式Xがハッキング被害|ミームコインの宣伝に悪用

ヤマダケイスケ
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有名ミュージシャンの公式アカウントを狙ったハッキングが相次ぐ

カナダ出身のラッパーであるDrake(ドレイク)氏が14日、X公式アカウントのハッキングを受け、ソラナ系ミームコインの宣伝に悪用されていたことが明らかになった。

ハッカーは12月14日の夜に、ドレイク氏のX公式アカウントをハッキングした。ドレイク氏の造語である「Anita Max Wynn」をモチーフにしたミームコイン「ANITA」を宣伝する投稿を行った。

ドレイク氏は2022年、暗号資産(仮想通貨)賭博プラットフォーム「Stake」とパートナーシップを結んでいる。ハッカーはこの点を利用し、「ANITAはドレイク氏とStakeが共同開発したコイン」として嘘の情報をポスト。さらに、同投稿でスマートコントラクトアドレスを追記することで、詐欺行為に信ぴょう性を持たせていた。

具体的な被害額は不明だが、3,900万人以上のフォロワーを抱えるインフルエンサーのポストということもあり、被害を受けたユーザーは少なくないとみられる。執筆時点では偽物のポストは削除されているが、実際にポストが偽物だと判明するまでに、ANITAは500万ドル(約73億円)以上の取引量を記録している。

SNS上で影響力を持つミュージシャンを狙ったハッキングは増加傾向にある。2024年6月には、世界的に有名なヘビーメタルバンド「メタリカ」もX公式アカウントのハッキングを受けており、偽トークンの宣伝のためにアカウントが悪用されている。

ドレイク氏のような世界的な知名度を持つインフルエンサーの名前を騙ったポストでは、あたかもその情報が本物であると誤解してしまうユーザーも多い。仮に公式アカウントの発信であっても詐欺情報に踊らされないよう、ユーザー側のセキュリティ意識の向上が求められている。

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情報ソース:The Block / Binance
アイキャッチ画像:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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仮想通貨やBCGをメインに執筆活動を行うWebライター。2021年、ビットコインの大幅な値上がりに興味を持ち、仮想通貨の世界に参入。Binance、Bybitをメインに現物取引やステーキングサービスを活用し、資産運用を進めている。
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