Crypto.comがSECを提訴|米仮想通貨業界の未来を守る訴訟

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目次

規制当局の行き過ぎた規制に異議、業界の未来をかけた法廷闘争へ

米国の大手暗号資産(仮想通貨)取引所「Crypto.com(クリプト・ドットコム)」は8日、アメリカ証券取引委員会(SEC)を提訴した。同社CEOのクリス・マーシャレク氏はXで、「SECの権限の法的根拠のない拡大と仮想通貨に関する違法な規則制定は止めなければならない」と述べ、この法的措置の重要性を強調した。

本日、クリプト・ドットコムは米国における仮想通貨の未来を守るため、証券取引委員会(SEC)に対して訴訟を提起した。

訴訟の背景には、SECから同社に対して発行されたウェルズ通知がある。これは、SECが法的措置を検討していることを示す文書だ。

クリプト・ドットコムの訴訟の核心は以下の点にある:

  • SECが法定権限を超えて管轄を拡大している。
  • ほぼすべての仮想通貨取引を証券取引として不当に分類している。
  • ビットコインとイーサリアムを例外扱いする一方で、他の類似資産を規制対象としているのは矛盾している。

さらに、同社は行政手続法で義務付けられている通知とコメント期間をSECが無視したと指摘し、この執行を「恣意的で気まぐれ」だと批判している。

この訴訟は、仮想通貨業界全体に大きな影響を与える可能性がある。金融情報サイト「ヤフーファイナンス」によれば、クリプト・ドットコムは8,000万人以上の登録ユーザーを持つ大手取引所の一つである。2016年に香港で設立され、2021年にはロサンゼルスのステープルズ・センターをクリプト・ドットコム・アリーナに改名するなど、米国での存在感を高めている。

仮想通貨業界への影響について、以下の点が重要だ:

  • 規制の明確化:この訴訟の結果は、SECによる仮想通貨規制の範囲と方法に関する重要な先例となる可能性がある。
  • 投資家保護と業界発展のバランス:SECは投資家保護を重視する一方、業界は過度な規制が革新を阻害すると主張している。
  • 他の企業への波及:ロビンフッド、コインベース、オープンシーなど、他の仮想通貨やNFT関連企業もSECから同様の通知を受けており、この訴訟の結果に注目している。

さらに、クリプト・ドットコムはSECに対する訴訟に加えて、商品先物取引委員会(CFTC)に対しても重要な請願を行っている。この請願は、仮想通貨デリバティブの規制がCFTCの専属管轄であることを明確にするよう求めるものである。これは、SECが仮想通貨全般を証券として扱おうとする傾向に対する直接的な反撃であり、規制の重複や矛盾を避け、業界全体の法的確実性を高めるための取り組みだ。

同社は、今回の提訴を米国における仮想通貨業界規制の明確化と、イノベーションを促進するための重要な一歩と位置付けている。世界中の100以上の規制当局の承認を取得し、業界トップクラスの安全およびセキュリティ認証を維持しており、規制遵守を最優先に事業を行ってきたことを強調している。

この提訴は、SECの強硬な姿勢に対し、仮想通貨業界が真正面から対峙する姿勢を示すものであり、今後の業界の行方に大きな影響を与える可能性がある。

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情報ソースクリス・マーシャレク氏Xアカウント / ヤフーファイナンス

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この記事を書いた人

中井 純、工学博士
AIは30年以上、web3(仮想通貨)は3年以上フォロー。web3x生成AIには早くから注目し、ビジネスチャンスを研究。東大応用物理学科卒業後、ソニー研究所にて、CD、AIなどの研究開発に従事。MITの電子工学博士取得後、外資系社長を歴任。最近はハイテク・スタートアップの資金調達支援を手がけるかたわら、自らweb3x生成AIのライターとして活躍。技術的なことも分かりやすく、ユーザー目線で解説することが得意です。著書2冊。

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