ブロックチェーン企業ブロック・インフィニティの創設者でクリプトトレーダーのウェスリー氏は7日、愛車のエンジンルームから「PAD」と刻印された小型追跡器を発見したとXで公表した。ロサンゼルス市警(LAPD)に通報済みと報告している。
「3日前の通知を無視してしまった」
ウェスリー氏によると、発見の3日前にスマートフォンへ「未知の追跡デバイスがついてきている」旨の自動通知が届いていた。しかし当時は気に留めなかったという。
同氏はポストで「自分がターゲットであることは分かっていた。それでも実際に追跡器が自分の車に仕掛けられているのを目の当たりにするのは、また別の感覚だ」と心境を吐露した。発見されたデバイスはコイン状の小型端末で、アップルのエアタグに外形が酷似しており、エンジンルーム内に隠匿されていた。
ブロックチェーンセキュリティ企業サーティックが2月2日に公開したレポートによると、暗号資産保有者を物理的暴力・脅迫で狙う「レンチ攻撃」は2025年に72件発生し、前年比75%増を記録した。確認された被害総額は4,090万ドル(約63億円)に上り、サーティックは「暗号資産保有に伴う構造的リスクとして定着した」と結論づけている。
関連:2025年の暗号資産レンチ攻撃、前年比75%増──被害総額は約63億円
追跡器の設置は、こうした物理的攻撃を実行する前に標的の行動パターンを把握するための「下準備」として機能するとみられる。13.8万フォロワーを持つ著名なクリプトトレーダーとして公知の存在であるウェスリー氏は、資産保有者として狙われやすい立場にあった。
ウェスリー氏は同業者に対し、以下を強く呼びかけている。
- スマートフォンの「未知のデバイス」通知を絶対に無視しない
- 車のエンジンフード・シャーシ(車体下部)・ホイールハブを定期的に点検する
セキュリティ専門家らも、SNSでの資産状況の開示を避けること、マルチシグ(多重署名)の活用、少額のデコイ・ウォレットの準備を有効な防御策として推奨している。




