仮想通貨チャート分析
ビットコイン(BTC): 高値圏で揉み合い相場継続、今後10万ドルが鍵に
ビットコイン価格は先週1週間で1.22%上昇した。執筆時現在、価格は101,500ドル付近を推移している。先週の主な値動きとしては、20日月曜日に109,705ドルまで上昇して史上最高値を更新した。また、その後も100,000ドル以上で価格の推移を続けようとする底堅い動きを見せた。
週足ローソク足は、100,000ドル水平線でサポートに成功したが、長い上ヒゲを伴った。先々週から安値は切り上げたが、同時に上値が重い環境であることを示している。高値圏での長い上ヒゲの発生は、下落トレンドを示唆する場合あるため、その場合は100,000ドルより一つ下のサポートである95,000ドル付近を再度試しに行く展開も考えられるだろう。
日足では、週末は下落相場となった。昨日26日の相場では、前日比2.05%下落し、最安値は102,500ドル付近を付けた。直近では105,000ドル付近で揉み合い相場となっていたが、三角持ち合いの下限線をブレイクし、相場は下方向に動いた。
ビットコイン価格が金曜日から現在にかけて下落している要因として、米国のハイテク株が売られていることが背景にあると考えられる。米ハイテク株は、中国のスタートアップ企業「ディープシーク(DeepSeek)」が先週、米オープンAI技術と競合する最新AIモデルを発表したことで下落に転じた。同AIモデルは、コストパフォーマンスが高いとの観測が週末の間に広がり、米ハイテク企業の優位性が揺らぐ可能性が指摘された。S&P500のチャートでは、今日は下方向に窓を開けていることが確認される。
現在ビットコイン価格は、100,000ドルでのサポートを試しに行っている状況だ。100,000ドル水平線は短期移動平均線と中期移動平均線が重なっており、比較的強力な抵抗帯として意識されていると推測される。反対に100,000ドルを明確に下に抜けた場合は、相場が弱気に転じることになり、下落を示唆する可能性があると考えられる。
現在の相場は、やや「材料出尽くし感」があり、推移している値幅の狭さから相場に迷いが生じている状況が窺える。いずれにしても100,000ドルから102,000ドルの対抗帯を死守することができれば相場は強気相場だと判断できそうだ。
イーサリアム(ETH):過去サイクル通りなら3000ドルで反発されるか
イーサリアムは、先週1週間で0.54%上昇した。執筆時現在、価格は3180ドル付近を推移している。先週は一週間を通して横ばいを形成したため、ボラティリティの低い相場となった。週足は引き続き4000ドルからの反発で下落トレンドが続いており、低迷相場が続いている。移動平均線を見てみると、現在ローソク足は中期移動平均線にタッチしており、そのすぐ下には短期移動平均線が控えている。もし今後の相場で、これらの移動平均線を下にブレイクした場合は、相場は下落相場をさらに長引かせる恐れがあると推測される。
日足では、昨日26日の相場で前日比2.60%下落した。引き続き三角持ち合いを形成しているが、執筆時現在は昨日よりやや下落し、3180ドル付近を推移している。
昨年11月中旬ごろの相場を確認すると、3000ドルから3200ドル付近で横ばいを形成したあとに3500ドルや4000ドルの節目価格を上抜ける動きが確認される。また、昨年4月にも同様の値動きが確認されるため、過去のチャートパターン通りに推移する場合は3000ドル付近で反発する可能性があると考えられる。上からは短期移動平均線と中期移動平均線の2つがのしかかっているため、引き続き上値は重い環境と捉えられる。トレーダー達にとって今は我慢の相場となりそうだ。
ソラナ(SOL):直近数日上ヒゲ頻発、上値の重さを示す
ソラナは、先週1週間で4.72%下落した。執筆時現在、価格は235ドル付近を推移している。2週間連続で比較的長い上ヒゲを伴ったローソク足で確定し、上値が重い環境であることを示している。250ドルが抵抗線として意識されており、更にその上には週足平行チャネルの上限線が控えているため、上値の重さに更なる圧力がかかっている。
日足では、昨日26日の相場で前日比6.20%下落した。直近数日のローソク足は270ドル付近で上ヒゲを頻発させていたため、270ドル付近の抵抗を上抜けられるかどうかに注目が集まっていた。しかし、昨日の値動きで反発され、現在234ドル付近まで下落している。234ドルはフィボナッチリトレースメントで高値から50%戻しの位置に該当する。過去の値動きでも下ヒゲで234ドル付近をつけることはあったが、今後ローソク足実体で明確に下抜ける展開になった場合ディセンディングトライアングルをブレイクし、下落を示唆する可能性がある。
リップル(XRP):長期は上目線継続か、日足では高値切り下げ弱気三角を形成
リップルは、先週1週間で、2.28%上昇した。執筆時現在、価格は3ドル付近を推移している。2018年最高値の3.3ドルや、史上最高値の3.4ドル付近の壁が厚く、週足ローソク足は2週間連続で長い上ヒゲを伴った。しかし、先週の値動きは底堅く、3ドル以上価格帯を維持しようとする動きが見られた。最安値はわずかに3ドルを下回り、2.907ドルだった。4週間連続で安値を切り上げ、引き続き強気相場を形成している。
日足では、高値圏で横ばい相場を形成していたが、高値の切り下げが続き、ディセンディングトライアングルを形成し始めている。トライアングルの下限値は2.90ドルと見られており、ローソク足は徐々に下限値に近づいている。2.90ドル付近は短期移動平均線も重なっているため、今後の相場でも意識されやすい価格となりそうだ。より長期的な目線で見てみると引き続き上昇トレンドを形成しているため、今後もしばらく横ばいを形成したあとは、引き続き上を目指していく展開になることが現段階では予想される。
移動平均線はすでに拡散しているため、今後しばらくは横ばい相場を形成しながら徐々に安値を切り下げる展開が考えられる。昨年12月にもやや弱気の横ばいを形成し、その際は平行チャネルの下限値付近や、中期移動平均線まで調整された。過去のパターン通りに推移した場合、価格は2.70ドル付近まで下落する可能性があると予想される。
関連:チャート分析ツール「トレーディングビュー」の使い方
関連:ビットコイン、強気維持 底堅い相場を形成【仮想通貨チャート分析】
使用インジケーター
- トレンドライン
- 月足:白 週足:黄色 日足:緑 4時間足:赤 1時間足:青
- 水平線
- 最高値or直近高値:ピンク
- 最安値or直近高値:水色
- レジサポライン:紫
- SMA(単純移動平均線)
- 短期(25日):青
- 中期(50日):赤
- 長期(200日):緑
- ボリンジャーバンド
- 30SMA
- 20SMA
使用オシレーター
- MACD、RSI、出来高