信頼性・柔軟性・コスト効率を備えた分散型IDプラットフォーム
Cardano Foundation(カルダノ財団)は3日、オープンソースの分散型デジタルIDプラットフォーム「Veridian(ヴェリディアン)」と、その最初の製品「Veridian Wallet(ヴェリディアン・ウォレット)」を発表した。個人や企業が自身のデジタルIDを直接管理できる仕組みを提供する。
背景には、従来の中央集権型ID管理の限界がある。カルダノ財団によれば、2023年にはアメリカで17億件以上の個人情報が漏洩した。IoTやAIの進展により、既存システムの脆弱性がより深刻化している。ヴェリディアンはゼロトラスト型ネットワークを採用し、不正アクセスを防ぐ高いセキュリティを実現している。
ヴェリディアンは、分散型識別子「KERI」や認証データ形式「ACDC」など、オープンプロトコルに基づく技術で構成されており、必要に応じてレイヤー1ブロックチェーン「Cardano(カルダノ)」も活用できる。これにより、透明性と真正性が確保されたID管理が可能となる。
また、ユーザーが特定のニーズに合わせてシステムを構成できる柔軟性も備えており、これにより、個々の要件に応じたスケーラブルで堅牢なID管理システムが構築できる。さらに、公開鍵認証による安全な通信を活用することで、プライバシーと信頼性の両立も実現している。
ヴェリディアン・ウォレットでは、プライベートキーやID情報をユーザー自身が安全かつ簡単に管理できる。第三者に依存せず、利用者が自身のIDに対する完全な主権を持てる設計となっている。加えて、ポスト量子暗号技術の採用や国際的な相互運用性、コスト効率に優れた拡張性も備えている。現在、iOSとAndroidの両方で利用可能となっている。
ヴェリディアンの登場は、分散型デジタルID管理が次のステージに進むことを意味する。とりわけ、ブロックチェーンとゼロトラストセキュリティを融合させた点は、今後のID管理におけるひとつのモデルケースとなる可能性が高い。
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