ボタニクスラボ、ビットコインDeFiでチェーンリンクと提携

中井 純
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ビットコインレイヤー2でイーサリアム並みのDeFi機能実装開始

ビットコインのレイヤー2ソリューション「Spiderchain(スパイダーチェーン)」を開発する「Botanix Labs(ボタニクスラボ)」は24日、ブロックチェーンオラクルプロバイダーの「Chainlink(チェーンリンク)」と提携し、ビットコインの分散型金融(DeFi)機能を大幅に拡張すると発表した。

この提携により、スパイダーチェーンはチェーンリンクのクロスチェーン相互運用性プロトコル(CCIP)を導入し、ビットコイン保有者がイーサリアムベースのDeFiアプリケーションにアクセスできるようになる。

この提携の主な特徴は以下の通り:

  • スケーラビリティの向上: スパイダーチェーンは5秒のブロック時間を実現し、ビットコインメインチェーンの平均10分を大幅に短縮。高いトランザクションスループットを保証する。
  • 手数料の削減: トランザクションあたりのガス料金を数セント(数円)に抑え、マイクロペイメントなどの新たなユースケースを可能にする。
  • プログラム可能なスマートコントラクト: ビットコインは当初、スマートコントラクトをサポートできなかったが、ボタニクスラボのEVM対応により、ビットコイン上でDeFiや新しい金融商品の構築が可能になる。
  • 流動性の向上: スパイダーチェーンにより、ビットコインの流動性とアクセス性が向上し、資本効率が改善される。

スパイダーチェーンは以下の革新的な特徴を持つ:

  • マイナーの直接的なコンセンサス参加を排除
  • マルチシグとエスクローボンドを使用した第2層のプルーフオブステークシステム
  • ビットコインのコード変更を必要としない実装

ボタニクスラボのCOOであるアリシア・ペインター氏は、「今回の提携は、ビットコインをより多用途で統合されたブロックチェーンに進化させる重要な一歩であるだけでなく、ブロックチェーン技術の相互運用性の高まりを示している」と述べた。

チェーンリンクのビジネス責任者、ヨハン・エイド氏は、「ビットコインレイヤー2の進化は、世界のビットコインに対する見方を変えている。この提携はビットコインエコシステムとより広範なブロックチェーン業界を豊かにするだろう」とコメントしている。

この提携は、ビットコインを現代的なブロックチェーンへと進化させる重要なステップとなる。イーサリアムやソラナなど他の主要ブロックチェーンと同等の機能を獲得することで、ビットコインの競争力を高めるだろう。

業界専門家は、この動きがビットコインのDeFiエコシステムにおける流動性と資本効率を向上させ、新たなアプリケーションやユースケースの開発を促進すると予測している。また、クロスチェーン機能の強化により、異なるブロックチェーン間でのトークン転送が容易になり、ビットコインとイーサリアムのDeFiアプリケーション間の相互運用性が向上すると期待されている。

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情報ソースボタニクスラボ発表

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中井 純、工学博士 AIは30年以上、web3(仮想通貨)は3年以上フォロー。web3x生成AIには早くから注目し、ビジネスチャンスを研究。東大応用物理学科卒業後、ソニー研究所にて、CD、AIなどの研究開発に従事。MITの電子工学博士取得後、外資系社長を歴任。最近はハイテク・スタートアップの資金調達支援を手がけるかたわら、自らweb3x生成AIのライターとして活躍。技術的なことも分かりやすく、ユーザー目線で解説することが得意です。著書2冊。
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