- ビットコイン(BTC)の成り立ち、仕組みをわかりやすく解説
- 法定通貨との違いからビットコインの特徴を解説
- ビットコイン(BTC)の今後の価格動向のポイントを考察
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目次
Bitcoin(ビットコイン)とは?
Bitcoin(ビットコイン)の基本情報
トークン名称 | Bitcoin(ビットコイン) |
仮想通貨シンボル | BTC |
発行日 | 2009年1月3日 |
最大発行枚数 | 2,100万BTC |
2023年5月時点の単価(日本円) | 約3,762,199.83円 |
ビットコイン(BTC)公式サイト | https://bitcoin.org/ja/ |
Bitcoin(以下ビットコイン)とは、世界で最初にブロックチェーン技術を使った通貨であり、このブロックチェーン技術を使った通貨は総じて「仮想通貨」「暗号資産」と呼ばれます。「仮想通貨」「暗号資産」は、法定通貨のようにお札や硬貨は存在せず、全てデータだけのやりとりとなります。
ビットコインの誕生は2008年10月、暗号理論に関するメーリングリストに「ナカモト・サトシ」投稿された一通の論文からでした。この論文の技術を元に、オープンソースのソフトウェアが作られ、2009年1月3日に公開されました。
これがビットコインであり、世界で最初の仮想通貨です。
ちなみに、論文を投稿したのは、Satoshi Nakamoto(ナカモト・サトシ)という日本人っぽい名前の人物で、この人物が本当に日本人なのかどうか、何者なのかは2023年現在でも一切判明していません。
この全く新しい通貨の考え方で誕生したビットコインですが「仮想通貨=ビットコイン」のイメージばかりが先行して、なぜ通貨として使うことが出来るのかを知らない人が多いのではないでしょうか?
そこで、最初に次の内容でビットコインについて解説していきます。
ビットコインとは?
- 発行者・管理者がいない通貨
- ブロックチェーン技術
- マイニングによって認証されている
- システムで価値を担保している
また、こちらの記事でもビットコインについて解説しているので併せて読んでみてください。
これもう見た?ビットコインが怪しいと思われる理由はこれ!初心者が知っておくべき注意点を解説
発行者・管理者がいない通貨
ビットコインは誰が、またはどこが発行しているのでしょうか。
答えは誰かが発行している訳ではありません。ビットコインには中核的な開発者等は居ても、一般的な国の法定通貨のように、中央銀行的な発行者や発行団体は居ません。
国家等の中央集権から管理を受けない通貨というのがビットコイン等に代表される仮想通貨の主な特徴で、これこそが、ビットコインの開発者ナカモト・サトシが目指した姿とも言われています。
しかし、管理者が良い無くても管理しなければ通貨としての価値は生まれないのは事実です。
そこで、次から解説する「ブロックチェーン技術」「マイニング」「システムによる価格の担保」の3つがビットコインでは重要になってきます。
ブロックチェーン技術
ビットコインはコンピューターネットワークによって運営されており、取引自体は仲介者が必要なくユーザー同士で直接取引されます。
この取引の記録が公開分散元帳に記録されていきます。これが「ブロックチェーン」と呼ばれるものです。その技術を使ってネットワークに参加しているパソコンやタブレットで記録が共有され、情報の整合性を検証・承認されてビットコインの価値が保たれています。
例えば、ビットコインを使って何か商品を買うと、その取引をネットワークで繋がっている第三者が検証・承認しOKならその取引は成立、という流れになります。
マイニングによって認証されている
ビットコインの取引は、第三者によってその取引が検証・承認されて初めて取引完了します。
この第三者による検証・承認行為がマイニング(採掘)、マイニングを行う人をマイナー(採掘者)と呼びます。
もちろん、この第三者は無料でマイニングを行ってくれる訳ではありません。
取引を検証・承認(マイニング)すると、その取引規模に応じたビットコインが報酬としてシステムから支払われます。報酬は新規発行のビットコインが当てられ、ビットコインの新規発行はこのマイニング報酬のみとシステムで決められています。
マイナーになってビットコインをGetすることは可能?
取引の検証・承認だけなら簡単じゃないの?と思うかもしれませんが。実はこれがなかなか大変な作業だったりします。
難しい専門用語は省きますが、マイニングは世界中に居る他のマイナーと速さを競い、一番最初に検証が完了した人にだけ報酬を得る権利が発生します。そのため、マイニングには処理速度が速いパソコンと、そのパソコンを動かすための多量の電力が必要です。
しかも、せっかく報酬を得ても、パソコンを動かすための電気代がそれを上回っては損をします。なので、ビットコインのマイニングは電気代が安い国で行われるのが一般的です。
日本でも、ビットコインの価格が高ければ、使用する電気代を上回り利益を出すことができますが、あまり割の良い作業とはなりにくいのが現状です。
システムで価値を担保している
法定通貨は発行元の国が流通量などを調整して通貨の価値を一定に保とうとしていますが、ビットコインの場合は管理者が存在しないので、次の方法で通貨の価値を担保しています。
- 発行上限枚数を設定している
- 半減期により価値を高めている
この2つの機能について詳しく解説していきます。
発行上限枚数を設定している
通常の法定通貨の場合、例えば日本円なら国の方針に従って中央銀行がお札を発行し、この発行枚数によってその時の経済情勢を鑑みてインフレやデフレ等の景気の調整を行っています。
一方でビットコインの場合、中央の管理者が存在しないため発行枚数の調整は不可能です。そのため、発行上限を定めており、無限に発行されてその仮想通貨の価値が下落しないようにしています。
ビットコインの発行上限は2,100万枚と定められていて、発行はマイニング報酬のみとなっています。
半減期により価値を高めている
ビットコイン(BTC)の半減期とは、システムがビットコインの価値を高めるための意図的なイベントです。
具体的には、半減期をむかえるとビットコインのマイニングによって得られる報酬(ビットコイン)が半分になります。
この半減期は約4年に1度起こりますが時期が確定していません。時期が確定していないのは、半減期は時間ではなく「ビットコインの取引台帳であるブロックが21万個作成された時」だからです。
このブロックは約10分程度で1つ作成されるため、「21万個÷10分=約4年」というスパンになり、ビットコインは既に3回半減期を迎えました。
次の半減期は2024年と言われています。
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ビットコインと法定通貨の違いを解説
ここではビットコインと法定通貨の違いから、ビットコインの特徴を以下の内容で解説していきます。
ビットコインの特徴
- 24時間いつでも送金できる
- 個人同士で直接送金できる
- 海外でも両替不要
- 送金時の手数料が銀行送金と比べて非常に安い
- 商品の価値を決める通貨としての違い
この違いはビットコインだけではなく仮想通貨と法定通貨との違いにもなります。
以下で詳しく解説します。
24時間いつでも送金できる
インターネットバンキングが普及したといえど、日本円を海外に送金しようと思えば銀行の営業時間内でないと送金できません。しかも複数の銀行を経由するため、時間も送金手数料もかなりかかってしまいます。
ところがビットコインは、インターネットにさえ接続されていれば、日曜日だろうと真夜中であろうといつでも送金できます。
送金後は、その送金が第三者によって検証・承認されれば相手方へ反映されるので、早ければ数分で送金が完了されます。
個人同士で直接送金できる
ビットコイン(BTC)は、送りたい相手のウォレット(パソコンやスマホで管理するお財布アプリ)へ直接送金できます。
通常、皆さんはお金を送金したい場合は銀行振込を利用すると思います。
銀行振込の場合、銀行の営業時間内でしか送金できなかったり、海外へ送金する場合は、複数の銀行を経由するため、振込手数料や時間が非常にかかり、着金までに数日を要することもザラです。
その点、ビットコインは24時間365日、金融機関などを介さずに直接送金できるため、非常に便利です。
海外でも両替不要
ビットコインは、ビットコインに対応している店舗やサービスなら両替不要でそのまま利用できます。
通常、私たちが海外でお金を使おうと思っても、日本円では支払いができず、現地の通貨へ割高な手数料を支払って両替する必要があります。
しかし、ビットコインなら両替することなくそのまま決済できるのです。
極端な話、ビットコインは世界共通の通貨とも言えます。
ビットコインが利用できる店舗やサービスは、今後増えていく可能性があります。現在利用できる場所は下記記事をご覧ください。
これもう見た?ビットコインが使える店一覧|ジャンル・別都道府県別で紹介!
送金時の手数料が銀行送金と比べて非常に安い
ビットコインは相手が世界中どこに居ても、送金手数料が安く送金できます。
銀行の国際送金を利用した場合、複数の銀行を経由するため、振込手数料が数千円を超えることは普通です。
ところがビットコインを送金する場合、金融機関などを介さずに送金できるために、金融機関に支払う手数料が発生しません。発生するのはネットワーク手数料と呼ばれるわずかな手数料のみです。
【参考】ビットコインの懸念点
ビットコインには処理速度が遅延している問題があります。(スケーラビリティ問題)
2014年以降、ビットコインが普及するにつれて取引する人が全世界で拡大、その結果ネットワークの処理速度が遅延し、ネットワーク手数料が高騰していました。
その問題を解決するため、ビットコインは取引台帳(ブロックチェーン)のサイズを大きくして処理速度を向上させ、取引台帳を永久的に分岐しました。
これらはビットコインのハードフォーク(永久的分岐)と呼ばれ、分岐させた新たな通貨ビットコインキャッシュが誕生しました。
本来、ビットコインより送金速度が速くて手数料も安いビットコインキャッシュはビットコインに変わる仮想通貨となるはずでしたが、2022年現在でもビットコインへの注目は大きくスケーラビリティ問題は解決しないままとなっています。
商品の価値を決める通貨としての違い
お金で物を買う・売る行為は物の価値とお金の価値を交換する行為と言い換えることができます。
そのため、お金の価値が激しく変わってしまうと、この価値の交換に不都合が生じてしまいます。
法定通貨は中央の管理の元、お金の価値をある一定に保つことが出来ています。
しかし、ビットコインの場合はトレード用語で言うところのボラティリティ(価格変動幅)が大きいため、ちょっとした出来事でも市場は敏感に反応することがあり、非常に価格が乱高下しやすい傾向にあります。
例えば本来は1,000円で買えるものが、通貨の価値が急激に下がってしまい3,000円で買わなくてはいけなくなる感じです。
この性質のためビットコインはここまで話してきた特徴があるものの、現状は投機目的、投資目的の通貨としての意味合いが強くなってしまうのです。
現在はUSDT、USDCなどのドルに価格連動している仮想通貨(ステーブルコイン)やリップルなど比較的価格が安定している仮想通貨が出てきているので、仮想通貨の本来の目的である法定通貨に変わる通貨の可能性が出てきましたが、ビットコインに関しては投資・投機目的の通貨と割切った方が使いやすいでしょう。
ビットコインの投資方法などの情報はこちらの記事で紹介しているので参考にしてください。
これもう見た?【初心者向け】ビットコインFXができるおすすめ取引所TOP3!迷ったらココを使え
これもう見た?【ビットコインFX】スキャルピングに疲れた人におすすめの手法を紹介
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ビットコインの今後の価格を考察
ビットコインの今後の価格を考察する前に、ビットコインのこれまでの価格を大まかに振り返ります。
ビットコイン(BTC)は発行当初、通貨としての価値は認められておらず、初めて価格が提示されたのは2009年10月でした。この時の価格は1BTC=約0.07円です。
その後、2010年になって初めてビットコインで物を購入する出来事があり、この時はピザ2枚で10,000BTC(約2,000円)、1BTC=約0.2円のレートでした。
初めてビットコインで物を購入できるようになってから13年、ビットコインは大きく乱高下しながらも全体では右肩上がりで成長し、2021年11月には1BTC=約750万円というビットコイン史上最高額を記録しました。
しかし、2021年末頃から少し風向きが変わります。
アメリカの連邦準備制度(FRB)がインフレ抑制のために大幅な利上げを決定し、これによりアメリカの株価は大きく下がり、ビットコインを初めとする仮想通貨全体が大きく下落しました。
更にはロシアがウクライナ侵攻したことによる経済の停滞、Terra(仮想通貨LUNA)ショックによる仮想通貨業界全体の急落などを経て、2023年5月現在では1BTC=約3,762,982.91円となっています。
Terraショックについては下記記事をご覧ください。
これもう見た?【LUNA大暴落!】仮想通貨LUNA(Terra)とは?暴落の理由と将来性を考察!
現在は最高値の半分以下の価格になっているビットコインですが、以下の条件を満たすことにより再び価格が盛り返すと筆者は予測しています。
ビットコインが価格を盛り返す条件
- アメリカでビットコインETF(上場投資信託)が承認される
- アメリカ連邦準備制度(FRB)による利上げの終了
- 2024年に迎えるビットコイン半減期後
特に「2024年に迎えるビットコイン半減期後」がきっかけになると考えます。
この理由は、過去3回の半減期の内2回は半減期後に値上がりしているからです。
以下でチャートを見ながら解説しましょう。
ビットコイン半減期後の値動き
◆2012年11月(最初の半減期)
ビットコインが最初の半減期を迎えたのが2012年11月です。
最初の半減期を迎えるとマイニング報酬は50BTCから25BTCへと半減されました。
しかし、まだこの頃はビットコインは全然有名ではなく、トレードする人も限られていたため、最初の半減期には価格の高騰は起きていません。
ちなみに、2013年4月にビットコインは高騰していますが、これはキプロス危機が原因で、半減期が原因ではない値動きです。
◆2016年7月(2回目の半減期)
ビットコイン(BTC)の2回目の半減期は2016年7月です。
これまでマイニング報酬が25BTCだったのが12.5BTCに半減されました。
この頃になるとビットコインはかなり有名になっており、世界中で取引がたくさん行われていました。
半減期直前の2016年5月頃よりビットコインの価格が急騰、2016年末か2017年初頭にかけて、半減期前の3倍近い値段をつけました。
◆2020年5月(3回目の半減期)
3回目の半減期は2020年5月です。
この時、12.5BTCのマイニング報酬は6.25BTCに半減されました。
この年は新型コロナウイルスによって世界中がパンデミックに襲われ、相場が乱高下した年でもありました。
半減期直前や直後では極端な値動きは見られないものの、2020年末頃より価格は急騰、2021年4月には1BTC=約600万円という価格になりました。
次回のビットコイン(BTC)の半減期は2024年3月~6月頃と予想されます。
この時、マイニング報酬は6.25BTCから3.125BTCに半減されます。
過去2回の半減期を見る限り、ビットコインの価格は半減期を迎えてから3カ月~6カ月で価格が急騰しています。
この半減期の前後に先ほどの2つの要因が重なれば、十分に価格上昇する可能性はあり、1BTC=約750万円の史上最高額を上回ることも十分に考えられます。
また、その他の仮想通貨はビットコインの価格にある程度連動しており、ビットコインの価格上昇が仮想通貨業界全体の価格上昇となることが予想されるのです。
投資の世界に絶対はないですが、NFTゲームやDiFiを利用する企業が増え生活の中に仮想通貨技術入り始めている現在、価格が低くなっている今から徐々にビットコインや仮想通貨に関わり始めるのも1つのきっかけになるかもしれませんよ。
ビットコインに関するQ&A
最後に本サイトへの問い合わせの中からビットコインに関する質問に回答していきます。
ビットコインの取引で利益が出た場合、税金はかかる?
はい、かかります。
日本においてビットコインを含む仮想通貨にかかる税金は、2017年に国税庁より「仮想通貨に関する所得の計算方法等について」という表題で正式な見解が表明されました。
これによると、ビットコインを含む仮想通貨のトレードによって発生する売買損益は雑所得として分類され、トレードの利益が年間を通じて20万円を超える場合は確定申告が必要となるようです。
サラリーマン以外の人(主婦や学生、専業トレーダーなど)は年間の利益が33万円を超えると確定申告が必要となります。
利益や経費の種類など、下記記事で詳しく解説しています。
これもう見た?仮想通貨(ビットコイン)の税金に関する知識総まとめ!これだけ読めば全てわかる
ビットコイン(BTC)はどこで買える?
ビットコインは、仮想通貨取引所(販売所)と呼ばれる仮想通貨交換業者を利用して購入するか、もしくは実際に持っている人から買うという方法があります。
ただし、トラブル防止のため、個人間のやりとりはあまりおすすめしません。
仮想通貨取引所(販売所)を利用してビットコインを購入する場合は国内業者を利用することとなります。(海外業者は日本円で仮想通貨を購入できないため)
本サイトがおすすめする国内業者を以下で紹介しておくので、自分に合った業者を探してみてください。ビットコイン購入おすすめ業者
- コインチェック:
初めて仮想通貨を始める方向け、非常に使いやすいプラットフォームが特徴
- GMOコイン:
入出金手数料無料などがあり、とにかく手数料を安くすましたい方向け
- FTXJP:
海外取引所FTXの日本法人、若干中級者向けの取引所だが取引のしやすさ安全性などで非常に人気のある取引所。長く使いたいのなら一番のおすすめ!当サイト限定で上記リンクから口座開設を行うと、取引手数料が永久的に5%OFFとなります。
ビットコインまとめ
ビットコインは、ブロックチェーン技術を使った世界で最初の仮想通貨であり、昨今の仮想通貨ブームの火付け役にもなりました。
また、ビットコインは法定通貨のように、国家等の中央集権から管理されない通貨の新しい可能性を私たちに示してくれました。この新しい技術は間違いなく私たちの生活をより豊かにしてくれると信じています。
ただし、ビットコインは大きなボラティリティが魅力で、時に非常に大きな利益をもたらすことがある反面、急激な値下がりによるリスクもあります。投機目的でビットコインを保有するのなら、必ず余裕のある資金で心にゆとりを持って投資を行いましょう。
ぜひ、この記事をきっかけにビットコインについて知ってもらい、ビットコインをはじめ仮想通貨の可能性を感じていただければ幸いです。
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