ブータン王国政府の政府系ファンド「ドゥルク・ホールディング&インベストメンツ(DHI)」が25日、保有するビットコイン(BTC)のうち519.707BTCを外部ウォレットへ送金したことが、オンチェーンデータによって明らかになった。送金額は執筆時点の換算で約3,675万ドル(約58億円)相当となっている。

2つのアドレスへ分割送金、ひとつはQCPキャピタルと複数回の取引履歴あり
オンチェーンデータ分析プラットフォーム「アーカム」が示すデータによると、今回の送金は200BTCと319.707BTCの2つに分割され、それぞれ異なるアドレスへ送付されている。
200BTCの送金先アドレスでは、暗号資産(仮想通貨)取引企業QCPキャピタルを主要取引相手として記録しており、同社との複数の取引履歴が確認されている。同アドレスのビットコイン
BTC残高は、執筆時点で591.474BTC(約4,186万ドル、約66億円)となっている。
一方、319.707 BTCの送金先はエンティティが未登録のアドレスで、帰属先は特定されていない。同アドレスはDHIからの今回の受け取り以前に取引履歴がなく、新規に作成された可能性がある。
いずれのアドレスも現時点では受け取ったビットコインを保有したままであり、その後の外部への送金は確認されていない。送金先での動きについては、引き続きオンチェーンデータによる追跡が必要な状況だ。
2週間で外部送金が増加傾向、18日にも約70億円相当のBTCを移動済み
アーカムによると、DHIはこれまでも500万〜1,000万ドル(約8〜16億円)単位での定期的な売却を繰り返してきたという。特に2025年9月中旬から下旬にかけては売却が集中しており、直近2週間でも外部への送金量が増加傾向にあると同社は指摘する。
また、アーカムは18日にも、DHIが同日だけで4,444万ドル相当(約70億円)のビットコインを移動させたと報告していた。加えて、同社はDHIへの10万ドルを超えるビットコイン流入が1年以上確認されていない点にも言及し、「ブータンはビットコインのマイニングを停止したのか」と疑問を呈している。
執筆現在、DHIの現在の総資産は約3億1,735万ドル(約500億円)となっており、その大半をビットコイン保有額が占めている状況だ。資産移動の加速が続くなか、ブータンの保有残高と今後の動向が引き続き注目される。
関連:Sei、ブータン政府系ファンドDHIと協力──国内でバリデーター稼働へ
関連:ナンセン、ブータンへ進出──分析・トレード・AIエージェント統合の次世代基盤を構築
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=159.5円)




