- Beefy Financeは複数チェーン対応のファーミングを最適化するDeFi
- Beefy Financeの最大の特徴は利益を最適化してくれるVaultsの自動複利
- Beefy Financeの特徴や使い方、気になる疑問点を徹底解説
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目次
Beefy Finance(ビーフィー・ファイナンス)はマルチチェーン・イールド・オプティマイザー
Beefy Financeは自らを「分散型マルチチェーン・イールド・オプティマイザー」と呼んでいます。日本語だとわかりにくいので一つ一つ解説します。
- 「分散型」:中央集権的な管理者がおらずDAO(分散型自立組織)によって運営されること。
- 「マルチチェーン」:イーサリアムだけでなく複数のチェーンに対応していること。
- 「イールド」:イールドファーミングのこと。
- 「オプティマイザー」:特定の目的のために最適化すること。ここではファーミングのこと。
簡単にまとめると「イールドファーミングの利益を最適化する複数チェーン対応DeFi」がBeefy Financeです。Beefy Financeでは安全性と効率性を考慮しながら、18のチェーンで主にVaultsを通して資産を預けることで最高のAPYを獲得できます。
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Beefy Finance 基本情報
最大の特徴は自動複利(Autocompound)
Beefy Financeの最大の特徴はAutocompond(オートコンパウンド)、日本語でいうと自動複利です。これまでのイールドファーミングでは仮想通貨をステーク(預け入れ)したり、LP(流動性プール)をつくりファーミングすることで高い利率と報酬を得ることができましたが、報酬を受け取る際に手動で請求し、追加でプールに預け入れたいときにはペアを用意する必要があり、それに伴う手数料もかかるという問題点がありました。
Beefy FinanceのValutでは自動複利(Autocompound)で報酬を自動的にプールに再投資するので、手数料だけでなく時間も節約し、より高いROI(投資収益率)を得られます。
複数のチェーンに対応
Beefy FinanceはイーサリアムやBNB、Avalancheなど主要なL1チェーンをはじめ、PolygonやOptimism、ArbitrumといったL2チェーン、AuroraやCanto、Celoなどの話題のチェーンまで19のブロックチェーンに対応しています(2023年4月現在)。またPancakeSwapやTrader Joe、QuickSwapなど各チェーンにおける主要なDEXともパートナーシップを結んでおり、Vaultに預ける際は各DEXのプールにBeefy Financeを通して預け入れる形になります。
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安全性を最優先
Beefy Financeでは安全性を最優先事項としています。Vaultはリリース前に、厳格なSAFUルールの審査を行なっています。さらに審査合格後にVaultsが意図したとおりに機能し、ユーザー資金が常にSAFUであることを保証するため手動でテストを行います。またCertiKによる監査も受けています。
SAFUとはBinanceが2018年に発表した「Secure Asset Fund for Users」の頭文字を使った造語です。万が一の際にユーザーを保護する取引保護基金を意味しています。
BIFIトークン(仮想通貨BIFI)とは?
BIFIトークンはBeefy Financeの独自トークンです。Binance、Gate.io、1inch exchange、PancakeSwapなどの取引所で購入できます。BIFIトークンは所有するだけでガバナンスに参加し投票できる権利、そしてステーキングすることでBeefy Financeでの収益の一部を獲得できる権利の2つのユーティリティがあります。
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Beefy Finance(BIFI)の基本情報
名称 | Beefy Finance(ビーフィーファイナンス) |
シンボル | BIFI |
発行上限枚数 | 80,000枚 |
ブロックチェーン | イーサリアム/Polygon/BNB/Optimism/Arbitrum/Avalanche/Fantomなど19チェーン |
購入できる取引所 | Binance、Gate.io、PancakeSwap、Trader Joeなど |
総供給枚数は80,000枚で2022年7月の時点で72,000トークンがコミュニティに供給され、8,000が創設チームにロックされており、すべてのトークンが流通しています。またBIFIトークンはVaultのあるすべてのチェーンに対応しており、BridgeBIFIから各チェーンにブリッジできます。
BIFIトークンが購入できるGate.ioを簡単に紹介します。
取引所名 | Gate.io |
運営会社 | Gate Technology.inc |
設立年 | 2013年 |
所在地 | ケイマン諸島 |
提供サービス | 現物取引、レバレッジ取引、レンディング等 |
最大レバレッジ | 100倍 |
取引銘柄数 | 1000種類以上 |
入出金手数料 | 無料 |
取引手数料 | 通貨ペアによって異なる |
日本語対応 | 〇 |
スマホアプリ | 〇 |
Gate.io(ゲート)は2013年にケイマン諸島で設立された中国系の海外仮想通貨取引所です。記事執筆時点の2024年5月現在、利用者数1000万人以上で取扱銘柄数も1000種類以上あり、取引手数料も比較的安く入出金手数料は無料のため、かなり使いやすいです。
日本語にも対応しており、以前は利用制限がかかっていたレバレッジ取引、レンディングサービスなども現在は使えるようになっており、日本人ユーザーにおすすめしたい取引所の一つとなりました。
そんなGate.ioを利用するメリットとデメリットは以下の通りです。
- 取扱銘柄が1000種類以上ある
- 最大レバレッジ100倍でトレードできる
- セキュリティ対策が万全にされている
- 無料で人気トークンがもらえるサービスがある
- 資産運用サービスが充実している
- 登録と取引が簡単にできる
- 日本語に対応している
- 独自トークン「GTコイン」を使うと取引手数料が割引できる
- 入金できる通貨は仮想通貨のみ(法定通貨の入金不可)
- 金融庁による認可を受けていない
Gate.ioを利用するメリットは、なんといっても1000種類以上の上場銘柄があるです。BTCやETHなどの主要銘柄はもちろん、OKXやBybitなど大手暗号資産(仮想通貨)取引所に上場していないアルトコインの取り扱いが多く、アルトコイン好きのユーザーにはぜひおすすめしたい取引所です。
Gate.ioを利用するデメリットで把握しておきたいのは、入金できる通貨は仮想通貨のみ(法定通貨の入金不可)、金融庁による認可を受けていないという点です。以前は日本在住ユーザーに対してレバレッジ取引、レンディングサービスなど一部サービス提供が制限されていましたが、2024年5月現在、ほぼすべてのサービスが使えるようになっています。
Gate.ioの特徴を一言でいうなら「アルトコイン好きには必須の暗号資産(仮想通貨)取引所」です。以下の記事でも特徴や使い方を詳しく説明していますので、参考にしてください。
これもう見た?Gate.io(ゲート)とは?仮想通貨取引所の6つの長所と4つの短所を解説!
これもう見た?Gate.io(ゲート)の使い方・取引方法完全ガイド【スマホアプリ版】
\【当サイト限定】取引手数料20%OFFキャンペーン/
公式サイト:https://www.gate.io
これもう見た?Gate.ioのボーナスキャンペーン一覧
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Beefy Financeの使い方
実際にBeefy Financeに資産を預けてみます。Beefy FinanceではVault(ボールト)に資金を預けて自動複利を行います。
Vault(ボールト)
VaultはBeefyエコシステムの中核です。Vaultでは預金された資金を継続的に再投資します。
例えば流動性プール( LP )トークンであれば、時間の経過とともにLPの増加につながり、流動性プールでのシェアを効果的に拡大し、時間の経過とともにますます多くの手数料と報酬を可能にします。ガスコストと時間を節約でき高水準の複利を達成します。
SingleAsset(トークン)の場合はLending(レンディング)として仮想通貨を貸して自動複利を行います。
「Vault」には金庫室という意味がありますが、資金がロックされることはなく、いつでも資産を引き出すことが可能です。
事前準備
Beefy FinanceのVaultを使用するには仮想通貨とウォレットが必要です。まだ取引所に口座を登録していない場合は、まずは国内取引所に登録して仮想通貨を購入しましょう。今回はイーサリアムを購入します。
おすすめ国内仮想通貨取引所
- GMOコイン
GMOコインは手数料の安さ、取扱銘柄の多さなどで定評のある国内取引所です。特に仮想通貨の送金手数料が無料のため、海外仮想通貨取引所やメタマスクなどへの送金におすすめです。
- コインチェック
コインチェックは国内最大手の仮想通貨取引所です。手数料無料で仮想通貨売買ができ、仮想通貨の積み立てやレンディングなど豊富なサービスを提供しています。特に扱いやすいスマホアプリの評価が高く、仮想通貨初心者におすすめの国内取引所です。
- SBI VCトレード
SBI VCトレードはネット証券大手のSBIグループが運営する国内取引所のため信頼性の高い国内取引所です。入出金、送金手数料などが無料なので海外取引所への送金にもおすすめ。手軽にレンディングなどの投資サービスを利用できるので、預けたまま資産運用も可能です。
- DMM Bitcoin
DMM BitcoinはDMMグループが運営する国内取引所。レバレッジ取引に対応する通貨数が豊富な点が特徴です。送金に利用できる通貨数は少ないのですが、送金手数料が無料なので海外取引所への送金でも利用できます。
- bitFlyer
bitFlyerは国内最大級のビットコイン取引量を誇る国内取引所です。買い物でビットコインが貯まるクレジットカードや、Tポイントをビットコインに交換できるサービスが豊富な点が特徴です。また、小額から仮想通貨を手数料無料で購入できる点も魅力です。
国内取引所はトラベルルールにより海外業者との送金やり取りができない場合があります。
その場合は、メタマスクなどのプライベートウォレットを経由して送金すれば問題ないので、焦らず対応してみてください。
購入できたら仮想通貨ウォレットにイーサリアム(ETH)を送付します。はじめて作成する場合は汎用性の高いウォレット「メタマスク」がおすすめです。
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また本記事では例としてArbitrum(アービトラム)チェーンのETHをVaultに預け入れます。もし同様に預け入れしたい場合はETHを海外の取引所に送付してArbitrumチェーンのETHに交換して、またメタマスクに再送する必要がありますのでご注意ください。
お得なキャンペーンを行なっている海外取引所はこちらになります。
おすすめ仮想通貨取引所
ETHをイーサリアムチェーンからアービトラムチェーンにブリッジすることも可能です。ブリッジはメタマスクのブリッジメニューからや、ブリッジアグリゲーター のRango Exchange、LayerZeroを使用したStargate Financeなどで可能です。
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Deposit(預け入れ)
メタマスクにETHを準備できたらBeefy Finance(https://app.beefy.com/)の公式Appにアクセスし、右上のConnect Walletボタンを押してウォレットに接続しましょう。上部のメニューからVaultsを選択します。Vaultsは2023年4月現在19のチェーンに対応。LPまたはSingleAsset(トークン)を選択でき、さらにAPY(年利)/Daily(日利)/TVL(預金量)/SAFETY(安全度)でソートできます。
またBeefy Finance独自の下記のジャンルにも分けられているのでお好きなVaultsを選択してください。
- Featured(注目):Beefy Financeがセレクトした注目度の高いおすすめのVaultです。
- Stablecoins(ステーブルコイン):ステーブルコインのVaultがラインアップしています。
- BlueChips(ブルーチップ):BTCやETH、BNBをメインとした評価の高い通貨のVaultです。
- BeefyVaults(ビーフィボールト):Beefy Financeの独自トークンBIFIに関連したVaultです。
今回はArbitrumチェーンの「wstETH-ETH」Vaultsに預け入れます。
wstETHとは「Wrapped stETH」の意味でLido Financeの発行したリキッドステーキングに対応したETHのことです。
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預け入れる前にペアとなるLPトークンを作成する必要があります。もし準備をしていなくてもAdd Liquidityボタンを押すと対応サイトにリンクしLPを作成することができます。今回はBalancerを使用しますが、トークンペアを準備しなくてもどちらか一方だけでもLP作成はできます。
準備ができましたらDepositを押してください。これで預け入れは完了です。
moo Tokens
トークンをVaultに預けると、ユーザーにはVaultでのシェアを表すmooTokenというLPトークンが自動的に提供されます。mooトークンをウォレットに保持することで、対応するVault資産に対して価値が高まります。
トークンを引き出したいときはいつでもwithdrawトランザクションを開始してmooトークンを交換するだけです。mooトークンはウォレットから取り出されて燃やされ、預金資産と利回りが返されます。
Boost(ブースト)
Vaultsを見てみるとBEEFY BOOSTやLIDO BOOST、STADER BOOSTなどブーストと記載されているものがいくつかあります。ブーストと記載されているVaultsではステーキングした証明となるmooトークンをさらに預け入れることで追加の報酬を獲得できます。
例えば先ほどVaultに預け入れた「wstETH-ETH」VaultsではLido Boostの対象で、VaultのページにあるActive BOOSTにmooトークンを預け「Boost Vault」ボタンを押すと、Lido Financeのガバナンストークン「LDO」を獲得できます。
Dashboard(ダッシュボード)
Dashboardでは現在自分が預け入れている資金の詳細を確認できます。
Overviewではチェーン別/プラットフォーム別/トークン別の円グラフで割合がわかりやすく表示されており、その下のYour Vaultsでは預け入れているVaultの詳細が確認できます。
Withdraw(引き出し)
Vaultから資産を引き出す際はまずMy Vaultにアクセスし、引き出したいVaultを選択します。
もしブーストをかけている場合は先に報酬をClaim(請求)して、MooトークンをUnstake する必要があります。
最後に引き出す量を選択して「Withdraw」ボタンを押せば引き出されます。
LPを解除する場合はRemove Liquidityボタンからパートナーサイトにアクセスし解除を行なってください。
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DAO(分散型自立組織)
BeefyはDAO(分散型自立組織)で運営されており、特定の管理者がおらず提案と投票によって管理されています。DAOのTreasuryではBeefyFinanceの収益を確認することができます。
BIFIトークン保有者はSnapshotでTreasuryの使用法をはじめとした、Beefyに関する提案をしたり投票に参加したりできます。
Snapshot:https://vote.beefy.finance/#/
Beefy Financeに関するよくある質問
Beefy Financeに関するよくある質問をまとめました。
Beefy FinanceのVaultに預けていますが報酬が増えないのですが?
Vaultに預けている報酬は種類にもよりますが、基本的にWithdrawで引き出されるまでウォレット残高に反映されません。
またLP自体は増えても、預け入れている仮想通貨の価値がドル建てや円建てで下落する場合は結果的に損することがあります。例えば今回例「wstETH-ETH」Vaultsに0.1LPを3日ほど預けましたが、LPが0.0000025ほど増えたのに対し、ドル建てでETHが下落したため$10ほどの赤字となりました。
ご利用の際は自己責任で行ってください。
Beefy Financeにアクセスしようとしたら画面が真っ白です。ハッキングでしょうか?
BeefyFinanceを使用する際に空白の画面になり、自分のVaultにアクセスできないことがあります。これは例えばサーバーのメンテナンスが原因のこともありますが、一部地域にのみ発生していたりして根本的な原因を特定することは困難です。
アクセスできなかったとしてもBeefy FinanceのWEBサイトはフロントエンドに過ぎず、資金は安全です。Beefyのアプリには公式サイトが2つあり、また公式ミラーサイトもあるので、うまくアクセスできない場合はバックアップとして利用してください。参考(https://docs.beefy.finance/safu-protocol/beefy-backup)
Beefy Financeの自動複利で税金はどうなりますか?
Beefy FinanceのVaultsに預けて利益を得た場合、「雑所得」に区分され税金が発生します。
仮想通貨の利益には総合課税が適用され、累進課税なので利益が大きくなれば納める税金の税率もあがります。取引履歴は必ず残しておきましょう。
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まとめ
今回は自動複利が特徴のDeFi「Beefy Finance」について解説しました。
簡単にまとめると‥
- Beefy Financeは預けるだけでファーミング/レンディングを最適化するDeFi
- BIFIトークンはガバナンス参加と収益獲得の2つのユーティリティ
- Beefy Financeは安全対策もばっちりで大きなハッキング事件もなし
- Beefy FinanceのVaultsではコストや手間を省いて簡単に自動複利
- Beefy Financeのブースト対象Vaultでは追加報酬も獲得できる
Beefy Financeでは今のところ大きなハッキング事件なども起きておらず、DaFiLlamaなどを確認してもTVLも高いので安心感がありますね。売るつもりのないガチホ予定の仮想通貨はBeefyに預けて複利運用しておきたいですね!
これもう見た?DeFiLlama(ディーファイラマ)とは?特徴と使い方を解説
参考文献
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