暗号資産投資家として知られる池田雅紀氏(通称:よんくろう)は6日、自身のnoteで、Skyland Ventures(スカイランドベンチャーズ)の暗号資産・Web3投資パートナーを11月30日付で退任し、12月1日にSVC株式会社を設立したと発表した。新会社では「デジタル金融(Digital Finance)のイノベーション加速」をコンセプトに、企業のビットコイン保有を支援するデジタル・アセット・トレジャリー(DAT)事業に特化する。
スカイランドで3年、20社をグローバル取引所上場へ
池田氏はスカイランドベンチャーズ在籍の約3年間で、海外プロジェクトを中心に約30件に投資。そのうち20プロジェクトがバイナンスやバイビットを含むグローバル取引所に上場し、複数のプロジェクトが上場時にユニコーン水準の時価総額に到達した。また、ソーシャルメディアではYouTube登録者約5,000人、Xフォロワー7,500人を獲得し、YouTube運営開始から6ヶ月で30万回再生、Xでは直近2週間(2025年12月)で3,500万インプレッションを創出している。
同氏は国内外の暗号資産VC、マーケットメーカー、取引所、起業家と強固なネットワークを構築しており、今後も投資先や関係者に対しメンターやアドバイザーの立場から支援を続けるとしている。
SVC株式会社の主力事業は、企業が自社バランスシートでビットコインや代表的な暗号資産を適切に保有・運用する「デジタル・アセット・トレジャリー(DAT)」事業だ。池田氏は、世界的なインフレーション、円の実質価値の低下、日本の金利環境の転換により、従来の資産運用ロジックと金融インフラの再設計が迫られていると指摘。「企業や金融機関が適切にデジタル資産を保有する必要性は、今後ますます高まる」との見解を示した。
同社はビットコインのバランスシート保有を検討する企業に対し、グローバルスタンダードな運営戦略の提供と実行支援、投資を行う。また、ブロックチェーン、ステーブルコイン、暗号資産プロジェクトの新規事業アドバイザリーも提供する。すでに上場企業、コンサルタント、投資家、監査法人、法律事務所、メディアなど40名近くと面談を実施し、日本市場の現状を高い解像度で把握しているという。
池田氏は「DAT投資ファンドの資金調達も開始している」と明かし、「日本で最も解像度の高い支援と情報を提供する」と述べた。デジタル資産を保有する企業は、失われた30年を打破し、持続的な成長を支えるだけでなく、国内外の投資家にとっても投資機会を創出するとの見通しを示している。
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