Uniswap Wallet、米App Storeランキング急落──選挙後のバブル終息が要因か

木本 隆義
10 Min Read
画像はShuttestockのライセンス許諾により使用

100位以内から転落、過去最低の364位に

分散型取引所(DEX)「Uniswap(ユニスワップ)」が提供する公式ウォレットアプリ「Uniswap Wallet(ユニスワップウォレット)」が、米国App Storeの「ファイナンス」カテゴリランキングで急落した。

米App Store「ファイナンス」カテゴリランキング
出典:The Block

ランキングは2025年1月に99位を記録したが、その後わずか2カ月で順位を落とし、3月17日には過去最低となる364位を記録した。この数字だけ聞くと「やばいのではないか?」と思うが、実際やばい。なにしろ年初にはトップ100入りしていたのに、いまやこのざまである。過去2年ほどを振り返ってみても、ここまで一気に順位を落としたことはなかった。まさに「絶頂からの転落」というやつだ。この落差には思わずたじろいでしまう。その後、3月29日時点ではやや持ち直し、300位台前半に戻しているものの、安定感を取り戻したとは言いがたい。

なぜここまで落ちてしまったのか。背景には、いわゆる「選挙バブル」があったという見方もできる。2024年の米大統領選でトランプが勝利したころから暗号資産(仮想通貨)が一気に盛り上がり、ユニスワップウォレットも「自分も乗るぞ」という勢いで順位を駆け上がった。しかし、ブームというものは怖い。選挙のお祭り騒ぎが終わると同時にトレーダー数も取引量も一気に落ち、App Storeの順位もストンと落ちてしまった。無慈悲なものだ。選挙特需など一時的なものにすぎない。

他のアプリはどうかといえば、しぶとい。3月17日時点で「Coinbase(コインベース)」は22位、「Binance US(バイナンスUS)」は71位と、いずれもトップ100を維持していた。29日時点でも両者の順位は大きく崩れておらず、安定したユーザー基盤がうかがえる。トップ100に入っていればユーザーの目に留まりやすいが、300番台ではアプリ検索で埋もれてしまい、新規ユーザーが入りにくくなるという悪循環に陥るわけだ。

では、ユニスワップはどう動くべきか。もともとDeFiの雄なのだから、ウォレット単体で勝負するよりも「オンチェーン取引の面白さ」をもっと打ち出す必要があるのではないか。普通の取引所と同じ土俵に立っても勝ち目が薄いことは、今回のApp Store順位が示している。DeFiならではのユニークな機能や、流動性提供のインセンティブなどを活用できれば、盛り上がりを取り戻す可能性はある。

バブルの波に逆らえないのは経済の常であり、今回の急落も「ブーム後の典型例」といえる。だが、ユニスワップにはまだ可能性があると信じている。イノベーションは往々にして苦境のときにこそ生まれるものだ。ランキングがどん底からV字復活するという展開もあり得る。諦めずにウォッチし続けてほしい。特需が切れたときにこそ、真の実力が試されるのだ。なお、かく言う私は次のバブルを待つことにする。

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フリーエコノミスト。仮想通貨歴は9年。Liskで大損、BTCで爆益。タイの古都スコータイで、海外進出のための市場調査・戦略立案・翻訳の会社を経営。1973年生。東海中高、慶大商卒、NUCB-MBA修了。主著『マウンティングの経済学』。来タイ12年。
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